2度寝 ページ13
何だかんだで起こすことにした。
赤葦｢A、朝だよ｣
肩を叩きながら声をかけるが全く起きる様子がない
赤葦｢A〜、｣
横に寝転んで頭を撫でる。
ダメだ。起きない。
ふにふにとほっぺたを引っ張る。
｢いひゃい…｣
少し不満げに起きた彼女を抱きしめる。
赤葦｢おはよう、｣
｢おはよ…｣
赤葦｢今日高校増えるって木兎さんが。｣
｢うん…え？｣
赤葦｢午後から来るんだって。｣
｢今何時？｣
スマホを取って彼女に時間を見せると
少しほっとした顔をした。
｢早く起こしてくれてありがとう…｣
赤葦｢どういたしまして｣
｢顔洗ってこよ…｣
そう言って彼女は俺から離れて部屋を出た。
後から追いかけ、ドアを開けたままその場から
彼女が顔を洗う様子を眺めた。
さっさと顔を洗い終えると歯磨きを始めた。
水道場の鏡越しに目が合うと彼女は驚いた。
｢ふぇ、いたの…？｣
赤葦｢うん｣
｢どーしひゃの｣
赤葦｢なんでもないよ｣
｢ふーん｣
口をゆすいで、歯磨きセットを片付けて
こちらに歩いてくる彼女がなんか可愛い。
赤葦｢同棲してるみたいだね。｣
｢なんかそういうの照れる｣
赤葦｢2年後するのに？？｣
｢それまでには慣れます〜｣
彼女は軽く俺をあしらうと部屋に入って
昨日の資料とスマホを確認し始めた。
｢まだ時間あるよね…｣
赤葦｢あと1時間くらいはあるよ｣
｢スケジュール調整と昨日のスコア付けて…｣
サラサラとスコア帳に昨日のスコアを記入している
Aの横に座り、開きっぱなしの部誌を手に取る。
赤葦｢隣で部誌書いててもいい？｣
｢うん、いいよ、｣
一昨日のページで止まったままの部誌を
記憶を絞り出しながら記入していると
彼女がもたれかかってきた。
赤葦｢どうしたの、｣
｢これ、量多くない…？｣
赤葦｢えっ、ごめん多かった？｣
｢でも京治のお願いなら頑張る〜、｣
赤葦｢いいよ、減らそうよ｣
資料を手に取り、最低限のデータだけを渡す。
｢…これだけでいいの？少な過ぎない？｣
赤葦｢うん、最近のデータの方だけでいいよ、｣
｢京治、私には甘いよね、｣
赤葦｢…まあ、甘いかもしれないね。｣
｢あーやだな、このまま京治と居たいって
思っちゃう自分がいる、｣
赤葦｢俺もAと一緒に居たい…
てか眠い…もう少し寝てもいい…？｣
｢え、じゃあ私も寝る｣
赤葦｢ん、おいで。｣
布団に一緒に入り、彼女を腕の中に閉じ込めると
すぐに意識が途切れた。
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作者名：まなか | 作者ホームページ：http://mana_no_syo_settu
作成日時：2019年4月20日 0時
