ねぼけまなこ ページ45
桜結さんからの置き手紙に目を通し、
エアコンを付ける。
｢2人とも朝弱いのかな…｣
2人ともしっかりしているから
そんなことはないとは思うがそうだとしても
可愛いと感じるだけ。
材料がたくさん入った冷蔵庫を眺めて
メニューを考えること5分。
｢よし決めた、｣
グダグダ作るのは苦手なのでテキパキと作る。
｢よし、出来た｣
とは言っても一般的な朝ごはんになってしまった
時計を見ると6時を過ぎていて、
あまりのんびりしている暇はないことに気づいた。
階段を駆け上がって1番奥の部屋を開ける。
｢蛍くん朝だよ起きて、｣
月島｢ん…はい…｣
返事はするもののまたすぐに寝てしまう。
｢蛍くん、ほら｣
多少強引だが布団を剥がすと丸まる彼。
月島｢もうちょっとだけ…｣
｢遅刻しちゃうよ、起きて。｣
月島くんを揺すると腕を掴まれる。
月島｢お願い、もうちょっと…｣
ゆっくり目を開ける月島くんと目が合う。
｢じゃあ京治起こしてくるからその間に起きてね｣
月島｢え、A、ごめん寝ぼけて…｣
｢家だと思った？｣
月島｢思いました、｣
｢目が覚めたようでよかった｣
月島｢あのさ、｣
｢京治には言わないよ｣
月島｢…お願いします｣
｢支度終わったら降りてきて。ご飯食べよ｣
月島｢うん、すぐ行く｣
そう言った月島くんが起き上がったのを
確認して部屋を出る。
京治の部屋の扉を開けると
私が起きた時のまま京治は眠っていた。
｢京治朝だよ、｣
赤葦｢ん…はい…｣
頭だけ起こしてまだ眠そうな彼。
｢朝ごはん出来てるよ｣
赤葦｢なに作ってくれたの…？｣
｢白米とお味噌汁と焼き魚と卵焼き、
普通の朝食になっちゃったけど…｣
赤葦｢嬉しい、ありがとう、
Aこっち来て…｣
手招きをされ、近寄ると布団に引きずり込まれた
赤葦｢暖かい…｣
｢遅刻するよ？｣
赤葦｢大丈夫、10分くらいで着くから。｣
｢蛍くん準備終わっちゃうよ｣
赤葦｢少しだけ、ね。｣
｢じゃあ、蛍くんが部屋から出たら終わりね｣
彼に甘えられると弱いのは自分でも承知してる。
赤葦｢ありがとう、｣
｢手、触ってもいい？｣
赤葦｢いいよ、｣
後ろから抱きしめられていた手が
目の前に片方だけ差し出される。
彼の手を取り、そっと撫でる。
｢やっぱり綺麗だね、羨ましい。｣
赤葦｢セッターはみんなそうだと思うよ、
まあ、セッターだけじゃないけどね。｣
｢蛍くんも綺麗だったかも、｣
赤葦｢月島は几帳面だからね、｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まなか | 作者ホームページ：http://mana_no_syo_settu
作成日時：2019年4月20日 0時
