置き手紙 ページ44
月島も、もう寝ると言い出したので
今日はもう解散にして風呂に入り
歯磨きを済ませ、部屋に向かう。
｢ごめ…、許して…｣
部屋からAのすすり泣く声が聞こえる。
｢もうしない、お願い…｣
部屋のドアをそっと開けると
Aは夢にうなされていた。
赤葦｢寝言…｣
Aに近寄り、頭をそっと撫でる。
よく見ると涙を流している。
｢ごめんなさい、やめて…｣
苦しそうな顔をする彼女の涙をそっと拭う。
赤葦｢苦しかったね、｣
そう言ってまた頭を撫でると彼女は目を覚ました。
赤葦｢A、うなされてたよ｣
｢京治、｣
起き上がって抱きしめられる。
赤葦｢どうしたの、｣
｢隣で寝て…いいでしょ？｣
赤葦｢構わないよ、俺もここで寝ていいの？｣
｢うん、｣
あいにく彼女は俺を離す気がないようで
俺は彼女を持ち上げてベッドに上がった。
赤葦｢このままじゃ寝れないよ｣
｢やだこのままがいいの｣
赤葦｢甘えたさんだね、｣
背中をトントン叩くと
段々抱きしめられる力が弱まってくる。
赤葦｢おやすみ、｣
彼女をベッドに寝かせて、
彼女の希望通り俺も隣で寝ることにした。
電気を消し、布団に入ると
俺もよっぽど疲れていたのだろうか
すぐに眠りについてしまった。
目が覚めたのは翌日。
太陽の日差しが心地よく感じて目を覚ます。
｢ん…｣
軽く頭だけ上げると隣には京治が眠っていた。
｢え、なんで…｣
ふと床を見るとそこには布団が敷いてあった。
そこで眠るはずだった京治が
同じ布団で眠っているのは不思議で仕方ない。
それはともかく、今何時なんだろうか。
部屋を見回し時計を見つける。
5時…45分
今日の開始は7時からだった気がする。
朝食作って食べたら
いい感じの時間になると想定して
布団を抜け出し部屋を出る。
階段を駆け下り、リビングに入る。
｢うぅ…寒い。｣
テーブルにメモが置いてあるのを見つけ、
見てみると、桜結さんからの置き手紙だった。
�爐�はよう、Aちゃん
多分１番最初に起きると思って
メモを残しておきます。
朝は寒くて男子2人は布団から出れないと思うから
エアコンつけて部屋温めておいてね。
朝ごはん作るなら昨日買い物行って
ある程度は買ってきたから自由に使って。
自分の家のようにいてと構わないからね
暖かいもの飲んで温まってから出かけてね
私は仕事があるからもう出るね。
また家に来てね。 桜結��
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作者名：まなか | 作者ホームページ：http://mana_no_syo_settu
作成日時：2019年4月20日 0時
