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誰が為の【his view】2 ページ23

「……ただの組手?」



あーらら、やる気出ちゃったのね……ま、久し振りに実力も確かめとくか。

と肯定の意味を込めて目を細めて微笑んで見せる。



「なわけないでしょ?やるなら忍組手。」


「写輪眼は無し?」


「そーねぇ……じゃ、Aも瞬身の類一切無しね。」



Aは俺がリンをこの手で殺めてしまってから直ぐの頃

俺を守ると一人息巻いていて、自分の班の担当上忍師だったクシナさんの元に居ながらミナト先生に術を習い始めた。



俺を守ってくれなんて


俺自身がそんなことは一度も頼んでないのに……だ



出来る事なら里の中の安全な所に居て貰いたかったけど


Aがそんな大人しい奴じゃない事は分かっていて


毎日毎日、任務の合間にミナト先生と修行してるAを見掛ける度苛ついた。



そうしてAはミナト先生の術を幾つか身に付け、当時暗部に居た俺の面を自信満々に剥ぎ取った事がある。


あの時はかなりムカついたけど

同時に凄く安堵した




俺の動体視力にそこまで応対出来るならAはもう簡単に死にはしないと分かったから―






なんて昔の記憶に想いを馳せてれば、Aは自信満々に片手を腰に当て、俺を指差し宣言した。





「カカシ!私が勝ったらお汁粉、奢って貰うからね!」


「ふーん……じゃ、俺は明日、食堂の昼定食で。」


「乗った!ガイー!審判よろしくっ!」


「おぉぉぉーー!!熱きライバル同士による戦いの見届け人だなっ!よしっ!任せておけぃ!!」




「「や、そんなんじゃない」」




思わずAと声を揃えてガイに嫌な顔を向けてしまったがガイがそんな事気にする筈もない。




「遠慮するな!ライバル同士の戦いもまた青春だ!」





やけにワクワクしているガイのことは互いに視線から外して溜息交じりにAに声を掛ける。





「A、こっちは写輪眼無しでやるんだから、手は抜いてやらないよ?」


「勿論っ!封じ手を瞬身系だけにしたこと、後悔しないでよね?」





向き合って、印を構える




Aの挑戦的な視線はアカデミーの頃からちっとも変わってなんかない。





海のように空のように


蒼く何処までも澄んだ瞳






九尾に里を襲われた当時

生気を失くし笑顔を消したAを見た時

死ぬほど焦った俺の心情なんか、Aは知りはしない。

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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです!亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません^^;とても励みになりました!続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テン | 作成日時:2021年2月6日 22時

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