誰が為の【his view】1 ページ22
「だーかーらっ!!嫌だって!」
「何故だA!青春は待ってはくれないのだぞ!」
演習場で教え子達の訓練を終えた今、目の前で言い争うAとガイの二人に交互に視線を向けて、この無謀なやり取りを何時まで続けるつもりかと溜息を吐く。
「カカシとやって!」
俺を指差し面倒そうに言うAに巻き込むなと訝しげな顔を向け言葉を返す。
「俺は昨日やったの。だーから今日はAの番。」
「なっ!?」
「そうだ今日はAの番だっ!」
ってーか、未だにAにも勝負を挑んでたとは驚きだよガイ……てっきり俺だけに的を絞ったんだと思ってたのに。
「なんでよ!カカシとだけしてればいいでしょ!?」
いや、A
それも辞めてもらいたいのよ?本当に。
かーなり面倒だから。
でもそれを口に出したところでガイが引かないのも長年の経験で分かってるから敢えて言葉にしないだけなんだけど……。
「そんなわけにはいかん!それに、だ!お前だけだぞA!俺の拳に立ち向かえるくノ一は他にはいないっ!」
ま……それもそうだけど、それってAは多分嬉しくないだろうななんて考えつつ
「男女だからねぇ……Aは。」
って感じで追い討ちをかければやっぱりオビトみたいな顔で突っ掛かってくるんだから、強ち間違いでもないでしょ?
「なんつった!?今、カカシ……何て言った!?」
「ほら、そーいうとこ。本当になーんでお前なんかが……」
モテるんだかって言葉を飲み込んだ俺に今度はAが不服そうな顔を向けてきた。
「私なんかが……何よ?」
「……べーつに。ホラホラ、ガイが待ってるよー。」
シッシと掌をを動かせばAは頬を膨らませた。
「嫌だ本当に!カカシがガイとあんまり組手をしないせいで、私とはいつも組手ばっかりなんだよ!?ガイの一撃めちゃくちゃ痛いのに!」
そりゃそうだ
ガイは忍術はからきしだけど体術に関してだけは今や俺すら負けることがある。
文字通り”骨が折れる”勝負になるのは間違いない。
ま……そんなんで、Aの班の任務に支障がでても困るし
ガイが納得して尚且つAを怪我させずにすむには……
と思案してから、広げていた本を閉じてAとガイの間に立った。
「んじゃあ……A、たまには俺とやっとく?」
適当にAの相手を俺がすればガイも満足するだろうと提案したのに、Aはやけに挑戦的に目を輝かせた。
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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです!亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません^^;とても励みになりました!続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2021年2月6日 22時