心の声【her view】8 ページ35
「四代目火影の遺産……紅。イタチはホントにそう言ったの？」
気を失っているカカシをその自宅のベットに寝かせた一同は、その一室の中で今回の騒動の一連の流れをカカシと共に居た紅やアスマから聞いていた。
「えぇ、確かにそう言っていたわ。」
「大方九尾のチャクラ狙いってとこか？どう使うのかは知らねぇけどな。」
投げやりに言ったアスマは紫煙を燻らせて渋い顔をしている。
今はただ規則正しく上下するカカシの胸元を眺めていたAは、イタチが言っていた言葉を思い出す。
『Aさん……貴女には伝える事がある……いずれ、また。』
イタチの何か思案を巡らせるその表情には幾度か見覚えがあった。
カカシと共に暗部に所属していた際によく見かけた顔付きだ。
「しかしあの写輪眼という代物はやはり厄介だな。」
珍しく静かに呟いたガイは、恐らくカカシの容態を気遣っているのだろう。
Aもその言葉に首を縦に動かす。
「味方にある分には心強いんだけど、こうして敵対するととんでもないね。」
今はカカシの目に収まる
嘗て友人だったうちは一族の彼が所有していた”写輪眼”
使えば使うほどに、術者の寿命を縮めてしまうとも聞いた事がある。
実際、うちは一族でもないカカシが使用した際に消耗するチャクラの量は尋常ではないし、何度もこうして倒れてしまう姿を見てきている。
だからAは、正直この赤い瞳を好きにはなれなかった。
屈託なく笑う幼いオビトの顔が浮かんで、『この写輪眼で俺は木ノ葉の火影になる！』と自信満々に言う声が頭の中で響いていてもそれはAにとって哀しみの一つにしかならない。
「取り敢えずイタチの件、ここだけの話にしておこう。きっとサスケが気にするから。」
溜息を一つ吐いてから気持ちを切り替えてそう言ったAにアスマ、ガイ、紅の三人も神妙に頷いた。
しかし、事はそう上手くは運んでくれないものだ。
見舞いに飛び込んで来た同僚の声を偶々カカシの元を訪れたサスケが聞いてしまい、サスケはそのまま駆け出してしまった。
「っあーもう！馬鹿っ！！ガイ！！」
「任せろ！」
「す、すまん。」
焦る同僚を睨みながら言ったAの声でガイがサスケの後を追って部屋を飛び出す。
「カカシ……お願い早く目を開けて。」
Aの切なげな声に全員が同じ思いで眠るカカシを見つめていた。
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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです！亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (
レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです！応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません＾＾；とても励みになりました！続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テン | 作成日時：2021年2月6日 22時
