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 客人を迎えるホグワーツは、今までAが見てきた中で一番美しい城になっていた。大理石の床や肖像画は磨かれ、甲冑までも輝きを放つ。外観も内装も、全てが一段と魅力的だった。


「ボーバトンもダームストラングも、どんな生徒たちが来るのか楽しみだわ」


両校の生徒たちをを出迎えるために外に出たAの隣を陣取りながら、ハーマイオニーは言った。グリフィンドールの女子生徒が声を上げつつ指さした方を見れば、大きな船が姿を現した。


「まあ…!」


Aが思わずハーマイオニーと笑顔で顔を見交わしていると、彼女の奥の方で嬉しそうにはしゃいでいる少年の姿が目に入った。彼の目が不意にAを捉えると、彼女は慌てて視線を船の方に戻す。ああ、どうして、私はこんな些細なことでマルフォイのことを気にしていなくちゃならないんだろう。


「なんなのよ、全くもう…」


思わず彼女が漏らした一言は、周りにいる学生たちの声に見事にかき消されてしまった。今度はボーバトンの空飛ぶ馬車が、登場したのである。隣にいるハーマイオニーでさえ、Aが若干纏う負のオーラにはまるで気が付かない。プラチナブロンドの髪色をした少年だけが、時折心配そうに、長い黒髪が映える後ろ姿を見つめていたことなんて、Aは知る由もなかった。


 ―大広間での宴会。新しくボーバトンとダームストラングの生徒を迎えての宵は、楽しいものだった。


 「A、サン?」

「え…?あ、ビクトール!覚えていてくれたの?」


Aのこの発言に、スリザリンのテーブルは途端に騒がしくなった。


「君、クラムと知り合いなの?」


同級生のブレーズ・ザビニが身を乗り出して彼女に問いかけると、彼女は「幼少期に旅先でお会いしたことがあってね」と放心したように言った。まさか世界のクラムが自分のことを覚えてくれていたなんて、と言わんばかりだ。


「勿論。キミも、ボクのことを、覚えていてくれた」

「貴方を忘れることなんてできるわけないわ」


彼女は上品に微笑する。その姿はまるで彫刻のようで、その場にいたスリザリン生は、どれだけホグワーツ城が着飾ろうと、彼女の美しさを超えることはないだろうと思った。


 クラムの行方を目で追っていたロナルド・ウィーズリーはというと、あまりにも口をあんぐり開ける姿が滑稽だったので、隣に座っていたハリーポッターにこれでもかというほどカボチャジュースを吹きかけられていた。



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- 最近この小説を知って面白くて読んでます!貴方様の小説すごく面白いのでゆっくり待っています!頑張ってください! (2021年2月20日 21時) (レス) id: e6d54d0e11 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごく面白いです!!!たのしみです (2021年1月13日 1時) (レス) id: 50dc2b53cf (このIDを非表示/違反報告)
梨雪(プロフ) - ピンクジョイさん» ありがとうございます(T_T)励みになります...!もう少々お待ちください...( (2020年12月29日 7時) (レス) id: 9863b06866 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクジョイ(プロフ) - すごく面白くて読みやすいです!更新遅くてもいいので続き楽しみにしてます^^* (2020年12月11日 16時) (レス) id: eb4e569138 (このIDを非表示/違反報告)
梨雪(プロフ) - tokitaさん» ありがとうございます(T_T)最近忙しくて思うように更新出来ていないのですが必ず続き出します、、、!!! (2020年11月28日 18時) (レス) id: 1aa1f35963 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:梨雪 | 作成日時:2020年8月29日 10時

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