後悔 ページ28
私の買いたいもの。
それは、悟への贈り物。
もう私は悟と会うことは一生無い。
だからせめて最後くらい、私の言葉を、想いを悟に伝えたい。
私は全く、どうしようもない女だから。
勝手に散々迷惑ばかりかけて、勝手に居なくなる。
そんなどうしようもない女。
私の人生の終わりは、傑と共に呪詛師になった時から分かっていた。
どの道、こうなる運命だと。
だけど、どうしようもない私の人生には悔いは2つ残っている。
1つは、傑のこと。
どうして傑を置き去りにしてしまったんだろう。
何で羂索から奪い返してあげられなかったんだろう。
何ですぐにトドメを刺さなかったんだろう。
そんな後悔が押し寄せてくる。
まぁ、今更後悔しても遅いのだけど。
2つめは、悟のこと。
学生時代から、互いに好きだって言うのはなんとなく分かってはいた。
だけど海外から戻ってきた私には、傑しか頭になかった。
呪詛師になる前に悟が告白してくれたけど、その時も私は傑のことしか考えていなかった。
あの時は、どうしたら傑が笑えるのか。
どうしたら傑の心が軽くなるのかということしか考えていなかった。
あとから考えたら、何しているんだ自分と思う。
今の私には、あの時こうしてれば、ああしてれば。
こうしていたら、っていうみっともない後悔しか出てこない。
今更後悔したところで遅いのに。
なんて馬鹿らしい。
あぁ自分勝手だな、私って。
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
getou(プロフ) - 舞さんありがとうございます!これからも頑張るので読んでもらえると嬉しいです (2022年9月27日 15時) (レス) id: 5a297528ee (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます!! (2022年9月27日 0時) (レス) @page11 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:getou | 作成日時:2022年9月4日 20時