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IBARA
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「何それ」
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俺がヤケを起こしつつ答えると、
フフッと笑うAさん。
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いつもそうだ。
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俺が、俺ばっかりが
先走って、空回りして。
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今だって、猊下に面白可笑しく
煽られて、それを真に受けて……。
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Aさんが猊下と
何を話されたのかはわからない。
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しかし、Aさんはそんなこと
微塵も気にしてはいないことはわかった。
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「…?」
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そして、俺がいじけているのを
案の定、Aさんは感じ取ったようで。
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「何かあったら言ってよね、」
「私、一応あんたの“プロデューサー”でもあるわけだし」
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「あんたがCrazy:Bに何かあれば注意するっていうなら、」
「私は天祥院くんに注意することだってできるんだからさ」
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そう言って、今度は俺の仏頂面を
ちょんちょんと、指先でつついて。
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「ありがとね」
「心配してくれて」
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「でも大丈夫」
「Crazy:Bのプロデュースは任せてよ、」
「コズプロの“副所長さん”」
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なんて、悪戯っぽくはにかんだ。
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七「そ、その呼び方はやめて欲しいと再三申し上げているでしょう…!?」
「はいはい」
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あぁ、俺は本当に。
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本当に、Aさんのことが好きなんだな。
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昨日よりも、今日が。
1秒前よりも、今この瞬間が。
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本当に、愛おしくて堪らないんだ。
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作者名:じまさき | 作成日時:2020年10月18日 16時