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みんなが、ばっとこちらへ向いた。
私が何言っているのか理解できない、とでもいいたげだった。
「…アーヤ、なんて?」
黒木くんが私の目を覗き込んで言う。
その艶やかな瞳に少しときめいたけど、慌てて隠してもう一度言う。
「美門さん、私達、あったことありますか?」
美門さんを見ると、綺麗な目を大きく開けていた。
あれっ、私なんか変なこと言った?
「…アーヤ、冗談にも程があるぞ」
暫くしてから、若武が静かにそう言った。
ムッ、私が嘘をついてるって言いたいの?
「冗談なんて言ってないわ。少しくらい私のこと信用してくれてもいいんじゃないの」
私は、同じ意見を得たくて、美門さんの方を向いた。
はっきりと、口で「あったことない」と言って欲しかったのだ。
だけど、あんぐりと口を開けたまま、動いていなかった。
「美門さん?」
呼びかけると、美門さんはピクリと肩を揺らした。
「あ、ああ。何?」
「私達、あったことなんてないですよね?」
すると、美門さんは微笑んだ。
わっ、可愛い。
「酷いなあ…。同じクラスじゃない。」
えっ、そうだったんだ。
「ごめんなさい…、すっかり忘れてた。」
本当は信じきれなかったけど、嘘をついているようには見えないし…。
「でも、お話するのはこれがはじめてだからさ。しょうがないよ」
美門さんは、長い睫毛を伏せて静かにそう言った。
だけど、どこか寂しそうで。
何故か胸をつかれた。
「それに、若武達が呼んでるもんだから、ついアーヤって呼んじゃったんだ。ごめん、気をつけるよ」
「い、いえ…っ」
今まで、探偵チームの中でイケメンには免疫がついていると思ってたけど、こんな美少年を目にしたら、さ…。
ドキドキする、よね?
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miimi(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます!そうな風に言っていただけるのはとても嬉しいです!!お友達の件ですが、私でよければぜひ (2020年1月7日 19時) (レス) id: 37a6b5b38f (このIDを非表示/違反報告)
桃菜(プロフ) - この作品面白い!更新楽しみにしてます!あとお友達なりたいです!夜遅くにごめんなさい! (2020年1月7日 1時) (レス) id: ab659cd945 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトノート(プロフ) - miimiさん» よかった! (2019年2月27日 22時) (レス) id: 0b7cfa20f4 (このIDを非表示/違反報告)
miimi(プロフ) - ホワイトノートさん» ありがとう!入れた!! (2019年2月27日 22時) (レス) id: b47ea436f6 (このIDを非表示/違反報告)
miimi(プロフ) - ホワイトノートさん» あの、非常に申し上げにくいことなのだけども……。パスワード忘れちゃって (2019年2月27日 21時) (レス) id: b47ea436f6 (このIDを非表示/違反報告)
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