鬼と鬼嫁 (ページ2)

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「副長！！！あの見合い受けるんですか！？」

朝の会議に部下たちの声が響きわたる。

土方「あぁ。」

近藤「・・・トシ。」

近藤「無理しなくてもいいんだぞ。」

全員が心配そうに土方をみている。

・・・いや。一人以外は。

といったほうが正確だろうか。

沖田「ざまぁねえや。」

吐き捨てるように言ったその言葉。

しかし、その裏には少しだけ影があるようだった。

土方「・・・」

山崎「副長・・・本当にいんですか？」

土方「あぁ。」

山崎「・・・でも・・・」

どたどた。と、廊下を走る音が響く。

「副長！！お見合いの！！相手のかたがきました！」

部屋に入ってきた門番は息を切らしそういった。

近藤「！？」

近藤「はやくないか？」

山崎「お見合いもちゃんとしてませんよね？」

そのとき、ちりんっと鈴が鳴る。

それと同時に女が入ってくる。

ちりんっ＿。

その美しいたたずまい。

雪のように真っ白な髪をなびかせ、

真っ白な肌がさらけ出された白い花魁のような服をひきづる。

ちりんっ＿。

どこからともなくなっていたその鈴はどうやら女の耳飾りかららしい。

土方「・・・」

少しも笑いもしない女は美しかった。

？「ここに・・・土方様はいらっしゃいますか？」

リンとした女の声は、どことなく静かで。

力強かった・・・。