澁澤の妹２

57話【龍と魔人と元幹部と殺人鬼】2 ページ33

その人物は太宰くんから髑髏をとる。

？「そんな嘘では戯曲は紡げない。観客も興ざめです。」

龍彦「【魔人】フョードルくん……」

フョードル．ドストエフスキー……愛称フェージャ。

私の恋人だ……一応。

龍彦「君にも踊ってもらおう。私の協力者として。」

太宰「協力？」

太宰くんが笑いをこぼす。

太宰「彼が裏切る可能性が一番高いよ。」

ドスト「全くその通り。」

フェージャは愉快げに同意し、椅子に座る。

龍彦「今まで私の予想を超えたものはA以外誰もいない……期待しているよ。」

四者四様の目的と真意が交錯する、

誰が己の目的を達成できるのか、結末は未だ見えない。

そもそも此方らの目的など、誰にもわからないのだから。

ドスト「もっとも一番気の毒なのはこの街の異能力者諸君です。」

「此方ら四人のうち誰が勝ち残っても、彼らは全員死ぬのだから。」

ーーーおまけーーー

「そうだ、リンゴパイを作ったのだが…食べるか？」

太宰「この雰囲気でですか…。」

龍彦「まあ良いだろう。Aの作る料理は美味い。」

ドスト「何故リンゴパイ？」

「このまま放っておいたら、リンゴがデットアップル(腐る)に成る。」

三人『成る程。』

四人『頂きます。』

(ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

龍彦「……ん？」

「気付いたか？龍彦のだけ人参を少し入れた。」

龍彦「本当に……Aはいつも予想外のことをする。」

(こんなことをするのも…これが最後か……。)

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