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3.それ以外は何も望まないから ページ5

『………イズミンって凡人なんだね』



ボソリと呟いた言葉はどうやら彼には聞こえていなかったようで。イズミンは座り込む私を上から見下ろす。



「ねえ、アンタどうせ暇でしょ?」


『えー暇じゃなーい』


「暇だよね。ー負けたら1つだけ何でも言うことを聞くのはどう?」



イズミンはそう言って校庭の隅にあるテニスコートを指差す。
テニスコートには見知った顔が幾つかあった。


『しょうがないなぁ。私、天才だから勝っちゃうよ?』



「Aのくせに生意気なんだけどぉ」






出来ることなら天才と凡人の間に絶対に壊すことのできない鉄の壁があればいいなと思う。

そうすれば、誰も傷つかないですむから。

4.オレンジ色に伸びる影達→←2.天才と凡人



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作者名:まかろーん | 作成日時:2016年5月25日 13時

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