同居生活始めます second

本当は ページ19

瑛飛side

ちょっと待ってよ。

俺、どうすればいいの？

彩も上杉もいなくなって。

あ、そういえば彩、さっきのやりとり聞こえてたかな？

まあ多分、最低でも上杉の怒鳴り声は聞こえただろう。

するとドアが開く音が聞こえた。

俺はそっちに目を向けると、

瑛「あ、彩だ。」

そこにはなぜか心配そうにしている彩がいた。

彩「瑛飛、大丈夫？」

え、何が？

彩「さっき上杉君が怒鳴ってるような声が聞こえたから。」

やっぱ聞こえちゃってたか。

瑛「うん、大丈夫だよ。」

でも、上杉に怒鳴り声を聞いて心配してるってことはどのくらい怖いかってこと、知ってるんだ。

彩「なんかごめんね。せっかく来てくれたのに。」

瑛「別にすぐ隣だから構わないけど。」

帰ろうと思えば帰れる距離だし。

彩「そっか。でも、上杉君はいつもはあんなんじゃないんだよ。」

うん、それはわかるよ。

あんなに怒ってるのは俺が原因だからね。

彩「いつも全然笑わなくて、口数も少なくて、冷たいけど。」

けど？

彩「本当はすごく優しくて、人のことをちゃんと見ててくれて、たまに見せる笑顔が素敵なんだよ。」

あいつが・・・・・・・・笑顔？

全く笑わない上杉が彩にだけ笑顔を見せてる？

俺はクスッと笑った。









やっぱ好きなんじゃん。

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