同居生活始めます

帰ってきた ページ19

上杉side

俺はそのあと、やることがないからソファでスマホをいじっていた。

でも、頭の中は立花のことでいっぱい。

だから俺はスマホをテーブルの上に置いてただ座っていた。

なにも音を立てずに。

多分今の俺、空気と一体化してるな。

ほんと、俺って立花のことになると調子がくるう。





そして空気と一体化して数十分後・・・

ガチャ

玄関のドアが開く音が聞こえた。

あっ、立花帰ってきた。

俺はソファから立ち上がると玄関へと向かった。

彩「あっ、上杉君、ただいま。」

上「おかえり。」

これって、ほぼ完璧な夫婦の日常的な会話じゃないか。

俺はなぜか顔が赤くなるのを感じた。

彩「？上杉君大丈夫？」

上「ああ、なんでもねーよ。」

彩「そっか。」

すると立花が微笑んだ。

その顔すんのやめろよ・・・・・

彩「私、隣の人に挨拶に行ってくるね。これも持っていくんだ。」

立花の手に紙袋を持っていた。

上「なんだよそれ。」

彩「プリンだよ。じゃあ、ちょっと行ってくるね。」

立花がドアを開きかけたとき、

上「おい、待てよ。」

俺はとっさに立花の腕を掴んだ。

上「俺が行く。お前はさっさと昼食の準備でもしてろ。」

彩「え？いや、大丈夫だよ。」

上「俺が行くって言ってんだよ。」

彩「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて。」

そして立花はやっと俺に紙袋を渡した。

よし、じゃあ行くか。

俺は靴を履いて家を出た。

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