条野さん家の住み込みメイド２

日曜日の朝のメイドさん２ ページ16

AM8：35＿＿




条野さんは私に近づくと肩をガシッと掴んで眉間に皺を寄せながら言ってきた。


「Aさん貴方、昨日、何したか分かってます？」

『え、マフィアに頼まれた任務で•••い”ｯ！！！』



条野さんは肩に掴む力を強くした。

「えぇ、そうですね。貴方はマフィアの任務で左腕を失うと云う大怪我を負いました。」




え、でも左腕あるよ？••••


『左腕、ありますよ？••••』

「ﾊｧ。良いでしょう。その左腕、取ってあげますよ。」




え？！取る！！？怖いって！！！
何でそんな物騒な事を•••••••！！！


すると条野さんは私の左腕をパカッと取った。


『え？？？？義手•••？』



私のリアルな左腕は義手だった。
いや、あのリアルな腕を再現するのは凄いと思うけど、そんな簡単に取れるもんなのかその左腕！！？


「そうです、義手ですよ。Aさんは左腕を失うだけではなく、
　身体の器官も壊れかけていましたからね。貴方がこうやって生きていられるのも猟犬の医療手術のお陰
　なんですよ？」





条野さんはまた左腕を嵌め直すと、今度はギュッと抱き締めて来た。



『？？！！？！』


一瞬、殴ってやろうかと思った。
だが、此れは別かなと何故か思ってしまい、殴るのをやめた。

条野さんは私の肩に頭をグリグリさせていた。



やっぱり滅茶苦茶痛いわ。何でこんな痛いの？？？
もしかしてだけど、条野さんって石頭かしら？この可能性ありそうだよね？


「••••今日は珍しく殴ったり蹴飛ばしたりしないんですね。」

『•••••そうですね。』

「Aさんが家にいなかった時は私、物凄く心配したんですよ？
　連絡も寄越さずいきなり消えて、見つけたら大怪我で左腕が無いし脈が浅かったなど
　私は本気で心配したんです。なのにAさんはそんなケロッとして•••











　もう少し、自分の命を大事にしなさい！！！」


『！！！！』



条野さんが大きな声で私に向かって言ってくると無理矢理長い接吻をされた。



『んぅｯ！？(何してんのコイツ？！////)』



条野さんが口を離すとまた抱き締めて来た。

「こうやって接吻する事も、いつもの楽しい日常も送れなくなるかもしれないのですよ？
　そんなの嫌でしょう、Aさんは。」



『••••はぃ。』


「照れてます？やっぱり誘ってますよね？襲っても•••」


『照れてない！//////其れから襲うなこの変態！！』




何時も通りの会話だった。

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