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▼.第28話 ページ30

ステンドグラスの前にある十字架のそばで、カタっと何かが音を立てた。

そしてゆっくりと姿を見せたのは、細く黒い尻尾が特徴の悪魔―――――おそ松だった。



おそ松「やー、バレてた?流石だねぇ一流の死神は」

一松「褒めてもお金は出さないよ。…とにかく、今の話聞いてて分かったでしょ、やる事」

おそ松「んー…あまり気は進まないけどなー。



…でもま、仕方ないよね」



そう言うとおそ松はふわりと宙を舞い、カラ松さんに向かって何か投げつけた。
瞬間、カラ松さんは膝から崩れ落ちる。


頭が真っ白になった。

彼は胸を苦しそうに押さえつけていた。



A「……おそ松…?何をしたの…?」

おそ松「ん?…まあ、魂を吸い取る道具、って所か。
本当は死神に取られるはずの魂だけど、一時的に預かってやるよ」

A「…!!なんてことを…!」

おそ松「お前が悪いんだろ?」


おそ松は突然真顔になって言った。


おそ松「お前が任務放棄しなかったら、こいつだってお前だって、…俺だって苦しい思いしなかったよ。
なあ、分かるだろ?

結局、優しさって何も生まねぇんだよ。な、神父」

カラ松「…何を言ってるか、分からないな……」



カラ松さんは首を弱々しく振った。
私はそんな彼を見て、子供のように祈った。
――――嫌だ、嫌だ。死なないで、お願い。


おそ松「…ッあ〜、ほんっと、気に食わないわ〜。
…なんであいつは、こんな身分違いな奴なんかを選んだんだよ…」

カラ松「…お前はさっきから、何を言ってるんだ……」

おそ松「分かんねぇならいいよ。つーかなんでお前まだ意識保ってんだ?」


おそ松は心底腹立たしいといった顔で訊ねる。
カラ松さんはフッと短く息を吹いて答えた。



カラ松「Aを1人で、置いていけないからな」

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サクラ - これのアフターストーリーが読みたいです! (2017年4月24日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 望 心己さん» ありがとうございます!更新(そして返信)遅れてすみません〜(>_<)頑張りますね! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
望 心己 - 面白いですね! 楽しかったです! 頑張って下さい! (2016年12月18日 16時) (レス) id: a64fa2085a (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 黒バイさん» カラ松「ああ、心配をかけたな。傷は負ったがなんとか生きてるぞ。」だそうです…!よかった!!(( (2016年8月8日 18時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - カラ松様!無事ですか!? (2016年7月29日 9時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まかろ | 作成日時:2016年4月30日 15時

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