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Aside
＿＿＿ゲートキーパーの執務室
薄暗い室内は、壁一面を覆う本棚やったり、アンティーク調の調度類が並んどって、かなり妖しい雰囲気。
そんな中、テレビが煌々と室内を照らしとった。
凪砂〈〜♪〉
テレビに映るのは、四国のとあるステージ。
Double Faceと………4人のEden。
俺が不在のまま、ライブは進行しとった。
そのステージをぼんやり眺めとったら、ぽんぽんと肩を叩かれる。
振り返れば、このESで重宝されとる"プロデューサー"やった。
『…なんや、嬢ちゃん。ん？髪ぃ？結ってええかって……ええよ、好きにし』
嬢ちゃんが嬉しそうに笑って、ゆっくりと髪紐を解いてくれた。
手で髪を梳いて、丁寧に結い上げられていく。
静かな室内に、髪を結う音と、ライブの音だけが響いとった。
痛いくらいの
何故か耐えきれんくて、言葉を喉から絞り出した。
『………そういや、あんさんとは話したこと無かったなぁ。改めて自己紹介でもしとこか。Edenの藤宮A言います、よろしゅう』
後ろで慌てたように、嬢ちゃんが自己紹介をしてくれた。
…ふぅん、P機関、ねぇ……
今回のSSってP機関が先導なんやなかった？
あれ？違うんやっけ。
この嬢ちゃんは、昨年度から夢ノ咲でプロデュースをよう頑張っとったらしくてなぁ？
ESアイドル…特に夢ノ咲出身の子たちがよう懐いとる。
夢ノ咲時代は1人で全ユニットの面倒見とったらしいし、今もESビルを毎日駆けずり回っとるし…
社畜やね…体壊さんとええんやけど。
『あんさんも大変やねぇ、こんなとこに閉じ込められてしもて』
SS予選のためのプロデュースもしたかったろうに。
今まで自分が育ててきたと言っても過言やないアイドルが、年末のためにって頑張っとるのに。
こぉんな薄暗い室内に閉じ込められてしもて……
ぴた、と嬢ちゃんの手が止まる。
ふと嬢ちゃんを見れば、力強い目線でテレビを見つめとった。
＿＿＿それでも、今私に出来ることをするまでです。
そう言い放った彼女に、ドキリとした。
彼女の言う"今できること"はアイドルのためのこと。
けど俺のは…？
俺のは、だって……
嬢ちゃんがまた俺の髪に指を通す。
それに、Aさんもでしょう…？と微笑まれたのに対して、俺は曖昧に微笑むことしか出来んかった。
……ステージに立つ、4人を見詰めて。
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魚(プロフ) - あめんぼさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！ (2021年8月21日 17時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
あめんぼ(プロフ) - とても面白かったです。 (2021年8月20日 20時) (レス) id: 446f4af563 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 初坊さん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年8月19日 19時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
初坊(プロフ) - 完結、おめでとうございます！とても素敵な作品でいつも更新楽しみにしていました。この作品にであえて本当によかったです！ (2021年8月18日 19時) (レス) id: 8f51cef084 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - さばかんさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいですー！新作でもよろしくお願いします！ (2021年8月18日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年8月11日 12時
