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つい、とタブレットから目線を上げてこはくくんを見れば、ちょっと驚いた顔をしとった。
『あんさんも見つけたんやね、こはくくん。あんさん自身を陽の光の元に連れ出してくれる、仲間が』
こはくくんの喉が小さく音を立てる。
桜河「…あいつらは別に…光と違うし」
『そうけ？俺にはきらきらの太陽に見えるんやけどなぁ？』
桜河「それはあんたの目ェがおかしいんよ。あいつらは…飛んで火に入る夏の虫、やわ」
むすっとした顔をしながらも、こはくくんが俺の後ろに立った。
ああ、そういやこの子はこういう子やった。
『それでも、火も灯りに変わりない。虫やとしても、本能的に光を求めとる。違う？』
桜河「…〜〜っ…ああもう…！それでええわ！」
こはくくんがまたむすっとした顔をしよった。
桜河「わしにとってあいつらは光じゃ！」
『うん、よう言うた』
ま、言わせた感満載なんやけど。
俺が満足気に笑えば、こはくくんが俺の頭を小突いた。
酷いやっちゃなぁ。
桜河「あんたが光の人なら、わしは影や。あんたの影になっちゃる」
『…影に？』
桜河「坊と同じ、光の元におるあんたの影に。桜河家としてやなく、ただ1人の人間として。わしにとっての光があいつらやって、気づかせてくれた、あんたの」
こはくくんが後ろでふっと笑ったのが分かった。
主は従者の顔色を見ない。
見るのは己の前に伸びる真っ直ぐな旅路のみ。
…ああ残念やこと。
俺も、こはくくんが笑てるとこ見たかったんやけど。
『…そうけ。ほんなら、頼もうかな』
桜河「言うてくれれば飛んできたるわ」
『ほん？なら、とりあえずこの書類、茨に届けてくれへん？』
桜河「それは自分でやれ阿呆」
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魚(プロフ) - あめんぼさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！ (2021年8月21日 17時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
あめんぼ(プロフ) - とても面白かったです。 (2021年8月20日 20時) (レス) id: 446f4af563 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 初坊さん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年8月19日 19時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
初坊(プロフ) - 完結、おめでとうございます！とても素敵な作品でいつも更新楽しみにしていました。この作品にであえて本当によかったです！ (2021年8月18日 19時) (レス) id: 8f51cef084 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - さばかんさん» ご愛読頂きましてありがとうございました！そう言っていただけて嬉しいですー！新作でもよろしくお願いします！ (2021年8月18日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年8月11日 12時
