《17》 ページ34
Aside
あいつ＿＿＿宗と喧嘩してから時は流れて、もう季節はあれから2回目の冬を迎えた。
つまり、あれから1年半っちゅうことや。
あれから多くの出来事があった。
まず、俺は留年してしもた。
宗と喧嘩して何もやる気が起きんかった俺は、それこそ本当に幽霊みたいに生きとった。
必修の授業も出ず、ただぼんやりと…
そうしとったら、いつの間にか1年が過ぎていて、俺はまた2年生をするはめになっとった。
それから、零がいつの間にか帰ってきとったんよな。
けど零とは…会えんかった。
零のいない1年で、俺は今まで以上に夢ノ咲の構造に詳しくなったんよ。
零が俺の事を探しとるって風の噂で聞いて、零を避けるようにして学院を彷徨えるくらいには、な。
そうして零を避けながらさ迷っとる間に、なんだか学院がきな臭くなっとって、抗争が始まっとった。
"五奇人"やら"fine"やら"帝王"やらなんやら……
彷徨う俺には関係のない言葉が飛び交って、わけが分からんかった。
でもそれに気づかないくらいに、ただ幽霊みたいに学院をさ迷っとったんや。
そんな抗争もいつの間にか終わってて、今はもう雪のチラつく冬。
あんなに学院を騒がせとった抗争もなりを潜めて、今じゃ生徒会とやらがこの学院を統制しとるみたいやった。
…ま、それもこれも俺には関係ないんやけど。
ふぅ…と息を吐けば、暖かい息が凍って白く染まる。
それがどこか不思議やった。
？「君、そんなところで何をしてるの？」
ふと柔らかい声が響いてきた。
どこかにデジャブを感じつつも振り返れば、"抗争"の中心におったやつやった。
？「そんなところに居たら体が冷えちゃうね！こっちにおいで！」
若草色の蓬髪をしたやつが、有無を言わせず俺の手を取って歩き出す。
…これもデジャブ。
そいつに連れられてきたのは、ガーデンテラスにある温室やった。
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魚(プロフ) - 永久さん» ありがとうございます！！はわわわわわっ…嬉しいです…！これからも頑張った更新しますので、よろしくお願いします！ (2021年6月28日 21時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
永久 - 続編ありがとうございます！そしていつも最高の作品をありがとうございます！最近ノスタルジアや崇拝も読ませていただき、ますます魚さんの作品が楽しみになりました！ (2021年6月26日 14時) (レス) id: 8eb18355f8 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - ねこまるさん» わぁ…！前作、前々作ともにありがとうございます！頑張って更新していきますね！ (2021年6月21日 12時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる - 続編ー！嬉しいです！夢主君尊い…。崇拝もノスタルジアも読ませて頂いていました。どちらも私の好きな作品のひとつです! (2021年6月20日 14時) (レス) id: ccf2dbd148 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年6月20日 12時
