革命の主役は我々だ！【番外編】 (ページ27)

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バッドエンド【shp】ページ27

学校から海までは案外近くて、すぐについた。

『う、海だぁぁ！』

はしゃいで駆け出すAの腕が俺から離れて、なんとなく寂しくなった。

でも、早く早く！と手を振るAが愛おしくて、今はいいや、なんて思う。

2人で砂浜に座って夕日を見て、綺麗な貝殻を拾って、大きめの石をどれだけ遠くに投げられるか勝負して。

笑って、煽りあって、また笑って。

…………泣きたくなるほど幸せやった。

ちょっと離れた防波堤に登りたい、なんてAが言うから2人で防波堤の上を歩く。

数歩前をゆっくり歩くAの白い髪が夕日に透けて、きらきら輝いとった。

『ねぇ、ショッピくん』

shp「なんすか？」

振り向いたAは、なんだか泣きそうな顔をしとった。

『…友達、やめよ』

俺の思考回路は簡単に停止した。

この人は何を言っとるんや…？

だって、こんなに何度も2人で出かけたり、2人で話したりしとるのに…？

俺の顔はきっと絶望色。

shp「な……んでっすか。俺…何か先輩にやっちゃいました…？嫌いになったんすか…？」

思わず俯いて声が小さくなる。

零れ落ちそうな涙で、視界が歪んだ。

…冗談やんな？

嘘だよー！って言ってくれるんよな？

だって、じゃなきゃ、俺は……

『まさか。むしろ好きの部類に入るよ』

shp「っ…なら、なんで…………」

Aはゆっくり後ろに下がりながら微笑む。

置いていかれそうで、俺もAとの距離を詰める。

でもその分だけAは後ろに下がった。

Aは苦しそうに微笑んで、俯いた。

『…ショッピくんといるとね、苦しいんだよ。なんでだか分からないけど、凄く辛いの。それにね……………私はあなたの傍にいない方がいいらしい』

shp「んなことあるわけないでしょ」

誰に言われたんだ、そんなこと。

どうせ俺ら見てきゃーきゃー騒ぐ糞女達やろうけど。

Aはゆっくり下がりながら、自分の胸元を握った。

小さな肩は、なにかに怯えるように震えている。

『あるんだよ………っ…』

泣きそうな顔で顔をあげて、深紅の瞳で俺を見詰めた。

思い詰めた表情は、苦しそうな笑顔に変わる。