風柱、行方不明につき。【鬼滅の刃】

捜索拾 ページ10

「おかえりなさいませ。ようこそ、藤の家紋の家へ」



屋敷の中へ入ると、女の人が出迎えてくれた。
女の人は全員の顔を見ていたけれど、不思議なことが一つ。



誰もいないところを見てニッコリしていた。

ひえ、何このお姉さん怖い。




この不思議なお姉さんに居間に案内された。
















「昨日話した鳥がそこにいる鳥だ」


座ったところで冨岡さんが喋り出した。




机の上にはおはぎ。
グーちゃんは静かに興奮しているのを私は見逃さなかった。






「そうですか。見る限りでは普通の鳥ではないですよね」



「ああ」




お姉さんがグーちゃんの目をジッと見つめる。
瞬き一つ無いので思わずこっちまで瞬きするのを躊躇った。


少しの間見つめていたけれど、瞬きしたと思えばニッコリ笑った。






「お館様は知っているのでしょう？」

「知っている」



冨岡さんの言葉を聞いて頷いたお姉さんは此方を向いて口を開いた。




「ならば大丈夫ですね。

Aさん、この鳥は風鳥と言って、風を食べて生きる鳥です。」


「風鳥……」


お父さんに昔聞いた話に似ている。
本当に存在したんだ。







「このままで大丈夫ですよ。特に害はありません」


以上です、と言って微笑むお姉さん。


あ、はい、それは分かってるんですけども。


え？以上？？？？








「あ、あの……それだけですか？」

「はい」



もっとなんかこう、知りたいんですけど…











「風柱様の場所とかこの風鳥知ってたり…」


「さあ」




首を傾げるお姉さん。
私も傾げたい。



「さあ！？！？」















「Aさん」


真っ直ぐに見てくる。

やっぱりこのお姉さんはどことなく不思議な雰囲気で。

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