風柱、行方不明につき。【鬼滅の刃】

捜索廿肆 ページ24

「見つかったか」

と言って登場してきたのは冨岡さんと鴉ちゃん。
あれれ、あの、どういう用件で…？


いきなりの登場にちょっと頭が追いつきません。



頭グルグルしていると鴉ちゃんがボソッと肩に来て教えてくれた。




「蛇柱様が急に消エたノで、探しニ来たのでス」


ほうほうなるほど。

あのね鴉ちゃん、冨岡さんが無表情なんだけど、無表情なんだけども……！！！

静かな怒りがひしひしと伝わってくるんだわ。



鴉ちゃんが肩に乗ってるからだよね？？？
え？そんな嫉妬すんの？？


冨岡さんの視線にいたたまれなくなり、鴉ちゃんを丁寧にお返しした。




蛇柱様の方に視線を移すと、タックルした女性が大声で何かを言っていた。

あの、ここ一応外で……


「小芭内様、探してたんですよ！！まったく……不死川様を探す前に自分が探される立場になるのやめてくださいって何度も何度も…」


なんとこの方、蛇柱様に説教していた。
本人はまったく聞く耳持ってないけれど。





「五月蝿い五月蝿い、こうして見つかったんだもう五月蝿い声をキーキーさせるな」


蛇柱様とその蛇は一心同体なのか、その隊士さんに嫌味を言ったのち、フンとそっぽをむいた。


隊士さん気にして無さげだけど。
どっちも強すぎかて。






するとそっぽを向いている蛇柱様に冨岡さんが口を開いた。

よかった、口ついてないのかと一瞬疑っちゃった。



「…伊黒、今日は俺と稽古のはずだが」



「お前よりも不死川の方を優先させて何が悪い」




ねえちょっと！！！ストレートに言い過ぎて冨岡さんフリーズしてるから！！！

無表情だけど絶対あれフリーズだから！！


鴉ちゃんが苦笑いしてるし。




「………」



その直後から空気がピリピリ。
冨岡さんはフリーズだし、鴉ちゃん冨岡さん励ましてるし。


蛇柱様はそっぽ向いて、タックルは大声で何か言ってる。


グーちゃんはおはぎ食ってる。


何この空気。
こう、変えられないかな。


そう思って口を開いた。






「背中に“殺”の文字が入ってる隊士さんって何人くらいいるんですか？」



その質問に蛇柱様に眉を寄せられ溜め息つかれた。
おまけに蛇まで。


ごめんそんな酷い質問だった？





「他のひ弱な隊士と不死川を一緒にするな。お前は今、不死川を侮辱した。よって死刑だ。死刑。分かったか」



「唐突過ぎて何も頭に入ってきません」

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