９ ページ9
「そー、オレのことガキだって舐めてやがったんだよ。
だから、仕切ってた奴の顔面、正面から蹴っ飛ばしてやった。」
『良いねーっ、そしたらそしたら？』ｷﾗｷﾗ
「そいつの仲間達のとこにドーーーン！って吹き飛んだ！
そしたら全員キレーに倒れて、ボーリングみたいでチョー面白かったｗ」
『うわーｗ、見たかった。
マイキーが、人で人を倒すボーリングとか笑うしかないｗｗ』
身振り手振りも交えて、歴戦の報告をしてくれる。
マイキーと仲良くなりたくて色々聞いた結果、こうなった。
私、意外にコミュ力高いのかもしれない。
話に聞くのも良いけど、マイキーの喧嘩はいつか生で見たいなぁ…。
「あそこ。」
不意に立ち止まり、前方の公園を指差して言う。
『どうしたの？』
「そいつらノしたの、あそこ。」
笑顔で告げられたマイキーの言葉にかぶせるように、何人もの足音が聞こえてくる。
…嫌な予感。
付け加えると、それらは背後から私達の方へ近付いてきており、下品な笑い声や金属バットを引きずるような音も聞き取れる。
「よぉー、可愛いカノジョ連れて、楽しくデート中かぁ？
丁度良い。
俺の後輩いたぶってくれたお礼に、カノジョ諸共お前をﾎﾞｺﾎﾞｺにしてやるよ。」
振り返るった先には、中学生と思しき十数人の集団がいた。
「この前は、よくも俺らをコケにしてくれたな？
七小のマイキー？」
そして、私達を挟み撃ちにするように、もう十数人路地裏から現れた。
逃げられる横道もない。
前後の道を敵に塞がれてる。
数十人 対 二人の圧倒的不利な状況かつ、敵は武器ありの年上。
簡単に言うと、詰んでる。
…私とマイキーじゃなければ、の話だけど。
『こいつら？さっきのボーリングの。』
「そ。転がり足りねーみてぇだから、相手してくる。
美桜、オレがこいつらぶっ飛ばすまで、ここで待ってられる？」
『おっけー。
マイキーのカッコいい喧嘩、しっかり見とく。』
ランドセルを預かりつつ、おちゃらけて答えれば、「ん、良い子」って頭ﾎﾟﾝﾎﾟﾝされた。
えっ、イケメン…。ｷｭﾝってきた。
そういう所が、好きなんだよなぁ〜。
惚れた。もうとっくに惚れてるけど。
預かったランドセルはちゃんと大事に守っとくよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 141人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね - 訂正お願いします。28話の二酸化炭素中毒ではなく、一酸化炭素中毒です。すみません職業柄気になってしまうんです (12月10日 14時) (
レス) @page28 id: 0a2d634d93 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜＠黒猫(プロフ) - おかかまんさん» 最高ですか！？スランプ嵌っちゃって暫く更新出来てなかったんですけど、その言葉でやる気出て頑張れました！ (2022年5月1日 22時) (レス) id: 89af83cb6a (このIDを非表示/違反報告)
おかかまん - ヤバイ…続きが気になって夜しか眠れねぇ…最高なお話あざす！！ (2022年4月23日 21時) (レス) @page38 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 月夜桜＠黒猫さん» お願いします！待ってます！楽しみにしときます！ (2021年11月3日 17時) (レス) id: 98977eac5e (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜＠黒猫(プロフ) - あおいさん» やったぁ！刺さる人いた！もうﾊﾞﾝﾊﾞﾝ救済しまくるんで、お楽しみに。 (2021年11月3日 12時) (レス) id: 89af83cb6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月夜桜＠黒猫 | 作成日時：2021年9月29日 17時
