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燃え盛る炎。
夜なのに、昼間のように明るい。
火事に気付いた人が、何人か家の前で立ち尽くしていた。
急がないと、家が崩れそう。
走りながら、家の前にいる人達に、通報と水の用意を頼む。
そして、そのまま止まることなく、ドアを蹴破って、炎に包まれた家の中に突っ込む。
『赤音さん！イヌピー！
どこ？どこにいるの？！返事して！！
大声で叫ぶも、家の燃える音ばかりで、返事は帰って来ない。
もう気絶しちゃってるのか。
ヤバい。早く、見つけないとっ…！
一階には見当たらず、炎が燃え移り、今にも崩壊しそうな階段を駆け上がる。
『ｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ!』
二階に上がった途端、一階とは比べ物にならない程の煙が充満していて、むせてしまう。
上手く、息が出来ない…。
床だけじゃなく、壁も天井も炎が回ってきている。
煙の所為で、視界も最悪。
姿勢を低くして、進んでいくと、ドアの開いた部屋が目に入った。
ドアも半分以上燃えてる。
そしてその側に、イヌピーが炎に囲まれ、うつ伏せに倒れていた。
急いで駆け寄り、抱き抱える。
…良かった。
火傷は酷いけど、まだ息はある。
背負って部屋を出ようとした時、イヌピーが何かを掴んでいるのに気が付いた。
それは人の手で、
そのまま前に視線を動かせば、
燃える本棚の下敷きになって気絶している、赤音さんがいた。
っ！
助けなきゃっ！！！
まだ炎が届いておらず、安全そうな辺りに、イヌピーを寝かせる。
上着を脱いで丸め、それを介することで、燃えた本棚を直接触れずに退かす。
それでも、炎は上着に燃え移り、私の手も火傷する。
熱い…、痛い…
でもっ！
私だけが助けられる！
私が助けないと、赤音さんもイヌピーも死んじゃう！
それだけは、
赤音さんを背負い、
イヌピーを抱えて、
死に物狂いで、
燃える家を、
崩れゆく家を、
脱出した。
座って水を掛けてもらっていると、遠くから救急車のサイレン音が聞こえてくる。
病院まで同伴しようと立ち上がった。
その瞬間、
視界がぐにゃりと歪み、抗う事もできずに倒れてしまう。
赤音さん……、イヌピー……、、っ
そのまま、
私の意識はそこで途絶えた。
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あまね - 訂正お願いします。28話の二酸化炭素中毒ではなく、一酸化炭素中毒です。すみません職業柄気になってしまうんです (12月10日 14時) (
レス) @page28 id: 0a2d634d93 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜＠黒猫(プロフ) - おかかまんさん» 最高ですか！？スランプ嵌っちゃって暫く更新出来てなかったんですけど、その言葉でやる気出て頑張れました！ (2022年5月1日 22時) (レス) id: 89af83cb6a (このIDを非表示/違反報告)
おかかまん - ヤバイ…続きが気になって夜しか眠れねぇ…最高なお話あざす！！ (2022年4月23日 21時) (レス) @page38 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 月夜桜＠黒猫さん» お願いします！待ってます！楽しみにしときます！ (2021年11月3日 17時) (レス) id: 98977eac5e (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜＠黒猫(プロフ) - あおいさん» やったぁ！刺さる人いた！もうﾊﾞﾝﾊﾞﾝ救済しまくるんで、お楽しみに。 (2021年11月3日 12時) (レス) id: 89af83cb6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月夜桜＠黒猫 | 作成日時：2021年9月29日 17時
