双子、なのになぁ‥‥。【おそ松さん】

〜34松目〜 ページ37

〜カラ松side〜









俺は

今、初めてAの本心を聞いた気がする。








今日、たまたま入ったあの店でAと偶然会えたのは吃驚したけど、ラッキーとも思った。









Aと、話すチャンスが

仲直りするチャンスが来たと思った









『私がッ･･･全部悪いのに･････････ッ』





俺の目の前で、大きな瞳からボロボロと大粒の涙を零すコイツが


儚くて、愛しくて、壊れてしまいそうで









抱き締めてやりたい


でも、今の俺にそんな事をする権利はない









カ｢今更、謝るだけでは許されないなんて分かってる！！だが、俺達はお前を嫌ってなんかない！！


ホントなんだ･･･っ！








お願いだ･･･



信じてくれッ･･･！｣









情けない事に、俺は頬を伝う涙でアスファルトを濡らす



ホントに






俺は情けない









昔から、俺はしょっちゅう泣いて



その度に、Aは慰めてくれた








大丈夫？って


あの、可愛い笑顔で








なのに









俺達は、俺達の勝手な行動でAを傷つけてしまった


それは、今更どうこうできる話じゃない







でも









カ｢許してくれなくてもいい･･･









だが、これだけは覚えといて欲しいんだ









俺は




俺達は









Aの事を嫌ってない


コレは、ほんとなんだ｣









顔を上げてAを見る



Aは、拳を握り、俯いている









Aの足元のアスファルトにどんどんシミが出来ていく






あぁ









また、泣かせてしまった









ホントに俺は









｢情けないッ･･････｣









ボソッと唇を噛み締めて呟く



それは街中のザワザワとした騒音に消された









『･･････情けなくなんか、ない･･･』









はず、だったのに_____________









『情けなくなんか、ないよ･････････っ』









Aが、俺の両手を握り締めて



泣いてた_____________









久しぶり過ぎる温もりに、また、俺の頬を涙が伝った

〜35松目〜→←〜33松目〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す