白い翼の愛の天使【ハリポタ】 (ページ3)

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３堕ちてきたページ3

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綺麗に並んでいたはずの低木に一部荒れているのを見つけ、恐ろしく思いながらも慎重に脚を進めた。

『＿＿…。』

そして、折れた低木に目線を下げた先にいたのは一羽の息絶えたフクロウだった。

土などでひどく汚れて体の色はわからなかったが、開かれたままの月を思わせる瞳は光を失ってもなお美しかった。

『…ここじゃあ、寒いわよね。うちにおいで。』

私は反応することのないフクロウを胸に抱いて、家に向かって脚を進めた。

＿＿

家の庭に続く扉を閉めた私はコートを脱ぎ、腕の中のフクロウを見つめ、開かれたままの瞳の目蓋を閉じてやった。

ひとまず、お風呂場へ連れていきぬるま湯を手で優しくかけて、土などを落としていった。

驚いたことに汚れていたフクロウは美しい白色をしていた。毛並みも良く、怪我もなく、野生のフクロウとは思えなかった。

『…どうして』

その時私は違和感を覚えた。
元々野生のフクロウではなく、鳥かごで過ごしていたのなら自然の環境に耐えれなくてもおかしくはない。

しかし、そんなことではないのはフクロウを見れば明らかなことだった。
痩せこけてないからエサが不足していた訳ではない。今はフクロウに厳しい季節でもない。

なにより、命を落とすような大きな怪我もなく、ﾀﾋ後硬直していないことから自然ﾀﾋではないだろう。

ひとまず思考を後回しにして、目の前のフクロウを穏やかに眠らせる準備を始めた。

柔らかいタオルを棺代わりの箱に敷き、柔らかいタオルで優しく体を包んだフクロウを寝かせた。そして、私の祈りと共に、育てた美しい花を添えた。

『どうか…この子が安らかに眠れますように。』

私はどのくらいフクロウを見つめていたのだろう。

気づけば、目線を上げた先の時計は帰ってきた時間をずいぶんと過ぎていた。
何か食べる気もなくなってしまった私は、床に置いたままになっていた紙袋を手に取り冷蔵庫にしまった。

あのフクロウは野生ではなさそうだったから、きっとご主人は心配しているだろう。お手入れもされていて愛されていることが見てわかる綺麗な子だったから。
なら、ご主人が迎えに来るまで少し待ってみよう。あの子もそう願うはずだから。

『君のご主人は君を迎え来るよ。

それまで、私と一緒に待っていようね。

一人で待たせたりなんてしないからね。』

私はそう言って、フクロウをタオルの上からそっと撫でた。

いつの間にか、いつもと変わらない夜空が広がっていた。