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「大丈夫か」

「奈良坂くん」

どうしてここに?と聞く前に
珍しく焦った顔で駆け寄る姿を見たら今度こそ力が抜けて床に座り込む。

「先生は…?」
「そんなの嘘に決まってるだろ。ほら」

手を差し出される。
でも安心だと分かっていても手を添えるのすら躊躇した。


「たく、落ちるなよ」

「なに…きゃっ!?」

背中と脚に腕が通され横に抱かれるとあっさり持ち上げられる。

「重くないの?」

成長期とはすごいものだ。人一人持ち上げられるようちなるなんて。

「そう思うならちゃんとしがみついてて」

こうかな?とそっと首に腕を回す。
保健室までは距離が近いため腕は疲れないかもしれない。昼休み後半この時間に誰かと遭遇することはなさそうだ。

その間、普段ならこの距離だと恥ずかしいはずなのに今は安心感が強かった。


「重くない?」

本当は無理してるんじゃないか?と思いもう一回聞いてみる。

「重くない。もっと食べて」

とはいえそれなりにある。米俵以上を持ち上げ歩くなんて容易ではない。どこかで鍛えでもしていたのだろうか。

と、2分くらいで保健室に到着する。
まるで来る事が分かっていたみたいに扉は開きっぱなしだ。奥の窓際のベッドの上にゆっくりと下ろされる。

だが、下ろされてすぐには回した腕を離さずしがみついた。

「橘?」

困惑した声が耳に入る。
やがて、そっと背に手が添えられる。

「怖かったのか?」

うん、という返事の代わりに力を少し強めた。

「こんな事になるならあの時様子を見ろなんて言うんじゃなかった。」

アドバイスを求めたのは私だ。透は何一つ悪くない。
様々な後悔を抱えつつも首から離れる。そして、あることに気づき固まった。

「ち…」
「ち?」

自分の唇から血が出ていたのを忘れたまましがみついたせいで、肩のあたりに赤い血の擦れた跡が白いワイシャツにしっかり残っていた。
こんなもの、どう考えても普通は付かない。あまりにも目立つので私はひどく落ち込む。

「ごめん…」

しゅんと頭が下がる。そしたら、気にすんなと言わんばかりに髪をくしゃくしゃと撫でられた。

「制服の上着が教室にあるから大丈夫。それよりも橘の方が心配だ。先生には俺から言っておくから午後の授業は休むんだぞ」

病気以外で休むなど考えられない。

「本当に具合悪いわけじゃ」
「や す め」

険しい顔でそう言われちゃ頷くしか無かった。今日この日、人生初のズル休みをする。

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花香(プロフ) - 読ませてもらいました!私はいずみん好きなので結構惜しい位置に……笑今更なのですが、part2が見つけられません(>_<;) (2017年4月12日 18時) (レス) id: 677b5aa566 (このIDを非表示/違反報告)
ワートリ大好き - 古/奈「復活おめでとうございます。」三/米「これからも更新頑張ってください。」三輪隊『応援してます。』三「終わったな、任務に行くぞ」米/奈/古「「「あぁ/おう/はい」」」すみませんふざけました。コメが遅れてしまい申し訳ありませんでした。 (2017年4月2日 16時) (レス) id: ccac1e297a (このIDを非表示/違反報告)
風間あかり(プロフ) - 豆腐ノ木さん» マジだ、更新頑張れ!! (2017年3月28日 18時) (レス) id: 8d5dde9e5c (このIDを非表示/違反報告)
豆腐ノ木(プロフ) - 風間あかりさん» まじか、ありがとう (2017年3月28日 18時) (レス) id: b26d9af27f (このIDを非表示/違反報告)
風間あかり(プロフ) - ヒャクゴの「三輪隊のグループ」のところが「三輪のクレープ」になってるよ! (2017年3月28日 18時) (レス) id: 8d5dde9e5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐ノ木 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年1月29日 19時

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