未来を変えるための【烏丸京介】

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まぁなんとなく。妹と重なったのかもしれない。ここに落ち着いてきたおかげで夢も穏やかなものだったのだろう。


レイジさんとクローニンさんの見送りの言葉を聞いて玉狛を抜けた


ある程度学校に近づいてくると、後ろからきょうすけーと呼ぶ声がして足を止める。


「佐鳥、おはよう。」

「今日は玉狛からか？」

「ちょっと用事があったからな」


中学三年である現在。ボーダーに入っているだけで割と尊敬され逆に近寄り難いとなぜか言わせる。そんななか同じA級で同じ学年。近いクラスといったらとりあえずこいつ、とお互い認知しているため大体登校はこのメンツである。


「そうそう！玉狛の新しい女子が入ってきたって本当か！？出水先輩から聞いたから間違いない！」


多分本部長と会ったあのラウンジだろう。林藤支部長と忍田本部長がいればそりゃ目立つ。


「どんな子だ？」

「カナダ人のクローニンさんの弟子になった。」

「カナダ人？親戚？たしかクローニンってチーフエンジニアだっけ。じゃあやっぱり有望株ってやつじゃん！

でもトリオンそんなに無いのかー。防衛隊員だったら多く見られるのに勿体ない」


とてもトリオンがあるなんて言えない。やはりエンジニアってだけでトリオンが無いと思われているのか。

その認識のおかげか、深い詮索はされないためやはり安全性保たれて。


「えー、今日玉狛行っていい？」

「...」


恐らく、この前のログを見てたと聞いたから行くと自身が傷つくぞ。

第一印象が敵スナイパーに見つかった人というレッテルが貼られているに違いない。



「やめた方がいいと俺は思う」

「えっ

まさか...あー分かったぞ京介！お前も隅に置けないなぁ！これだからイケメンは困る！」

「？」


考えにズレがあるのか、この先会話が微妙に噛み合わないまま校舎に到着。佐鳥は勘違いしたまま嫌にテンション高く隣のクラスに入っていった。

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