【あんさんぶるスターズ！】夏色、恋色 (ページ6)

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『5』ページ6

教室の前で足を止めた

このまま入って行ってしまっても視線を集めてしまい、焦って失敗してしまうのでは無いかと不安でいっぱいだ

あの後。

職員室で教材をもらい、クラスを教えてもらった私は自分の足で教室まで来た

転校生だからと言って先生について行って紹介してもらうと言うありがちな展開では無いらしい

このままここで足を止めていても迷惑だ。

恐る恐る扉を開けるとやはり視線が集まり小さく縮こまってしまう

う……視線が全てレーザーだったら私死んでたかも……

視線を無視して歩こうとしても席がわからず立ち止まって居るしかない

どうしようかと本格的に困りかけて居る私のことを見兼ねてか、1人の男の子が席を教えてくれた

と言うか、隣らしく手招きをする彼の元へと歩いて行った

その途中で視線も徐々になくなって行く感じがした

私が耳が聞こえないのはもう伝えられて居るのか、その人は私に筆談で話しかけて来た

【転校早々大変だな。大丈夫か？】

慌ててあんずさんと同じように携帯を取り出し文字を打ち込む

【大丈夫です、席教えてくれてありがとうございます】

【おう、また何か困ったことがあったら言ってくれ】

……この学院優しい人しか居ないのね……。