愛されたいのは 2

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家まで送ってもらい、ベッドの上でボーッと天井を見つめていた。

考え事をするにはこれが私の1番のやり方。

今日は体もいっぱい動かして、美味しいものも食べて楽しかったなぁ。

今日北山さんと出かけてようやく気付いたかも。

私、やっと決める事が出来たかもしれない。

だったらもう、早く伝えなきゃ。









仕事始めの夜営業。

今日はそんなにいそがしくもなかった。

すると一人で来店してきた女性のお客さん。


「こんばんは」

「…こんばんは」


美加さんだ。

何しに来たんだろう、とは思ってみるけど、私と話をしに来たのはわかる。

カウンターに座ったけど、私はカウンターには入らないし。

他の接客したり暇になったらちょっと細かいとこ掃除したりしていた。

すると北山さんが


「あの子がお前と話したいってよ。どーする？」

「…めんどくさい」

「俺もめんどくさいw」


ひとつため息をついて、大人しくカウンターに入った。

ただ私が入った所でお酒は作れないから、お店的にはなんの得にもならないんだけど。

本当にこの人の話し相手になるだけじゃん。






「やっと話す気になってくれたの？」

「本当は話したくないですけど」

「はっきり言うのね」


だって私は嫌悪感を持ってる相手には冷たい人だから。

きっとこの人には笑顔1つ向けられない。


「私 太輔とは別れてないから、横入りやめてくれる？」

「それはあなたの思い過ごしでしょ？太輔さんはとっくに気持ちなんてないって言ってましたよ」


きっとこんな事言ったってこの人はめげないんだろうな。

こういう人は多分ああ言えばこう言うんだ。


「でもわたしはまだ別れる事にOKしてないから。それこそ太輔の思い過ごしよ」


ほらね。

言ってる意味がわかんない。

なんで太輔さんの思い過ごしなのよ。

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