愛されたいのは 2

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最初にベッドに運ばれた時は、なんだか気恥ずかしかった。

お姫様抱っこされたっていうのもあるけど、このベッドは北山さんの匂いがする。

当然だよね、毎日ここで寝てるんだし。

頭がボーッとしながらそんな事を考えてたら、すぐに眠くなっちゃった。

少し眠ったけど私ってば風邪引いてても、昔から食欲だけはあって、お腹空いて目が覚めたら

ちょうど松岡さんが来てお粥を用意してくれた。


「なんかほんとすみません…」

「いーって、いーって！早く治せよ！」


と、また慌ただしく下へ戻っていった。









ランチの時間で絶対忙しいのに、本当に申し訳ない。

とりあえず少しでも早く熱を下げなきゃと思い、お鍋に入ったお粥を頂いた後に、もう一度眠りについた。



それからどれくらいたったかはわからないけど、北山さんとケンカしたり、太輔さんと美味しいご飯食べる夢見て。

このベッドが寝心地いいせいかな。

目を覚ますと北山さんが頭と腕をベッドに乗せて、うつ伏せで寝ていた。

私は起き上がり、北山さんの肩をトントンと叩いた。


「北山さん。今度は北山さんが風邪引いちゃいますよ」

「ん…」


ってもぞっとするだけで起きない。

ああ、そうだ、北山さんはなかなか起きてくれないんだった。


「きーたーやーまーさーん」


ってガクガク揺らしたら、ようやく顔をあげて目をこすり、起きた？って聞いてきた。

いや、こっちが 起きましたか？と聞きたいw


「熱…もっかいはかって」


リビングへ行き体温計を持ってきたので、受け取りはかってみると、37.3度まで下がっていた。


「ん、だいぶ下がったな」


って頭をよしよしした。

子供ですか、私は。


「家まで送るわ」

「いえっ、もう自分で帰れます！」

「ばーか、まあまあ汗かいてんだろ？それで外に出たら、また風邪引くぞ」


確かに…

結構汗かいちゃったな。

着替えたいけど仕方ないな…

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