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「さ、到着」


着いた場所は有名な温泉街なんだけど、温泉以外にも観光する場所がたくさんある。

どこに行きたい?ってスマホを見せられて、目に止まったのはガラスの美術館。

すごくヨーロッパっぽくて綺麗。


「ここがいいです」

「ヴェネツィアングラスかぁ…良さげだね」


車をおりてそこへ向かう間に、毎年イタリアへ行っていた話をした。

安いからって毎年冬に行ってたけど、石畳だから足元キンキンに冷えた。

でもそれも気にならなくなるくらいの、素晴らしい景色と美味しい料理。


「へぇ…いいなぁ、イタリア。じゃあ新婚旅行はそこにしようか」

「えぇ、えっ!?」

「ふふっ、変な声」


だってまた太輔さんが変な事言うからっ!

そしてさり気なく私の手を握って歩き出した。

前は普通に手を繋いでたのに、今日はお互いの指を絡ませて繋いでる…

これはいわゆる恋人繋ぎ…

ああ、もう、太輔さん。

相変わらず私を翻弄するのが得意ですね。









それから他にもいろんな所を見たり、体験したりで楽しい時間はあっという間。

太輔さんはなんなら混浴の温泉に入って帰る?とか冗談言うし!

帰りの車の中もとても楽しくて、前に感じていた負い目も気にする事はあまりなかった。

少し早めに向こうを出たから、まだ晩御飯を食べる時間の余裕もあったから、かわいいカフェで食事して…

今日1日すごく楽しくて充実してた。

この後千賀さんのバーに行く話も出たんだけど、太輔さんが今日は誰にも邪魔されたくないって言うから。


「どこか他に行きたいとこある?」

「うーん、この前連れて行ってもらった、夜景が綺麗なとこに行きたいです」

「あそこね、了解」


って言って再び車を走らせた。

でもさっきと違ってお互い口数も少なく、山道をどんどん上へと走らせた。


「眠たくないですか?ずっと運転してもらってるから…」

「ううん、大丈夫だよ」


そしてまた沈黙。

やっぱり本当は疲れたのかな。

それとも段々 私といるの、飽きてきたのかな。

とうとうネガティブな考えに囚われてしまった私は、もう喋る事が出来なくなった。

ほぼ真っ暗な山道。

時折見える景色が綺麗だったけど、それどころでは無くなってる私の頭の中。

59→←作者より



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すいかちゃん(プロフ) - おもしろいです!パスワード教えて頂きたいです!! (2020年11月14日 23時) (レス) id: b78825ba85 (このIDを非表示/違反報告)
minako(プロフ) - はじめまして!パスワード教えていただきたいです!よろしくお願いします! (2020年10月20日 6時) (レス) id: 148bfcfe34 (このIDを非表示/違反報告)
たまたまたまんごー(プロフ) - はじめまして、こんにちは!はまりましたー。メッセージがうまく送れなかったのでこちらからすいません。パスワード教えていただきたいです。よろしくお願いします (2020年8月3日 7時) (レス) id: 45de3b0630 (このIDを非表示/違反報告)
mai☆(プロフ) - amさん» ありがとうございます。メッセージ送りますね。 (2020年6月27日 21時) (レス) id: bb8f1aa1ff (このIDを非表示/違反報告)
am(プロフ) - パスワード教えていただきたいです!よろしくお願いします! (2020年6月27日 18時) (レス) id: c5bda67d9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mai☆ | 作成日時:2019年12月30日 16時

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