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四話『人形のこと』 ページ4

依頼主は『箱』を開けて中から人形を取り出した。

僕は_______思わずみとれてしまった。

なんて綺麗なんだろう。

艶やかな黒髪で、肌は黄色に近かった。

恐らく、ここから遠く離れた『東の国』の女性を元にしているのだろう。

僕の住むここは、通称『石の国』。

他国と比べると差別は少ない方だが、『東の国』の人間については賛否両論で、

『美しい』と言う者がいれば、

『醜い』と言う者もいた。

でも、この人形は、どんな意見を持つ人間でも

美しいと言うだろう____と、何故かそう思えた。

僕はその人形をもっと見ていたくなって、

まるでなにかに『とりつかれている』ような気さえした。

でも結局、その人形からは妖しい魔法や呪いは感じとれなかったし、

僕は依頼を受ける事にした。

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作者名:孤影色羽 | 作成日時:2018年1月9日 21時

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