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一話『ホウキのこと』 ページ1
今日は一段と風が強い。
こんな日はホウキで空を飛ぶのが大変で、僕は憂鬱になる。
でも、ホウキを使わない…という訳にはいかない。
何故なら今日は依頼があるから、自分から依頼主の元へ行かなければならない。
そして、他の乗り物は使えない。
僕は幼少の頃から酷く乗り物で酔いやすい体質だった。
自転車も馬車も。
ホウキ以外には全く乗れない。
嘆いていても天気は変わりそうにないし、僕は仕方なくホウキに跨がった。
目を閉じて、頭でホウキで飛ぶ事を意識すれば、
すぐに芝生から足が離れてゆるりと体が浮く。
そして目を開けば、ホウキは体の一部のように自在に動く。
風に自分が耐えられる範囲の高さから出ないように気をつけて上昇。
いつもの行程を無事終えて、僕は依頼主の家へと向かい始めた。
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作者名:孤影色羽 | 作成日時:2018年1月9日 21時