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Isolated not ページ27

蒼い空に白い雲。地面には整備された緑の芝生。蒼と緑のコントラストが幻想的な場所へと誘われたような錯覚に陥る。それに溶け込むように、無数の白い墓が静かに聳えたっていた。



『ヨコハマにこんな所あったのか…』



土混じりの白い道に沿って歩く。二年前、別れ際に聞いた友の眠る場所。盛り上がった大地に大きな樹木。その傍にポツン、と白い墓が一つ。



『…久しぶり、織田作』



忘れもしない、数少ない友人の名を呼ぶ。それに応えるように風が吹いた。すぐ木の下と云う事もあり木の葉が舞い落ちてくる。『いいな此処。サボるにはピッタリの場所だ』と話しかける。



『サボりに行く度、庭掃除をしている織田作とバッタリ会ってたっけ。…庭掃除ってほんと君マフィアだったの?』



自分が言った事がツボに入ったのかくすくすと笑うA。またそれに応えるように風が吹く。カサリ、と木の葉の音。それは木の葉の落ちる音ではない。何かが葉っぱを踏んだ音だ。その何かは、最初はまるで足音を殺すように近付いて来ていたが、それも段々と音となって耳に入ってくる。音になって聞こえていた音が、徐々に、しかし確実にこちらに近付いてき、荒い音となってAへと近付いて来た。刹那、背後から左右の腕が伸びてくるとAはその何かに背後から抱き締められる。
が、Aは驚かない。何故ならその何かをもう既に理解しているから。Aにとってその何かがこの世で一番会いたい人だから。



「…おかえり、兄さん」


『ただいま…太宰』



久しぶりに聴くその声に、自然と笑みが零れる。



太「…伝言、短過ぎなんだけど」


『でもこうして此処に来れたじゃないか』


太「それは、まぁ…」



もごもごと言葉を濁す太宰。腕はガッチリAに巻きついたまま。とんとん、と腕を叩けば「ん?」と声が漏れる。



『いつまでこの格好なんでしょう』


太「私が飽きるまで」


『それいつか来るの?』



んん〜、と唸り声を上げるが一向に話す気配がない太宰。もう一度名前を呼んでもやはり離す気はないようだ。観念したのか、体重を預けるようにもたれかかる。



太「もう、離さないから」



こりゃ将来立派なメンヘラ道真っしぐらの人生を辿りそうな発言だと思ったが、存外それは此方も同じかもしれない、とAは静かに胸中で呟いた。





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Do not leave 太宰side→←短すぎる伝言



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作品ジャンル:アニメ
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なに - 読みやすくて3作品夢中に読んじゃいました!すごく続きが読みたいです!一年前の作品ですがよければかいていただきたい!!! (1月1日 23時) (レス) @page34 id: 609d62ddb9 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - ぇ…終わっちゃったんですか・・・?続きかければ書いてください!絶対読みます‼ (2022年7月11日 22時) (レス) @page35 id: 9ad11557a3 (このIDを非表示/違反報告)
Rio - 無理はなさらずがんばってください!! (2022年3月7日 22時) (レス) @page35 id: 663ca84b4d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 頑張って下さい!!更新待ってます (2022年1月22日 13時) (レス) @page35 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 更新頑張って下さい!応援してます! (2022年1月7日 19時) (レス) @page35 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっぽ | 作成日時:2018年1月8日 23時

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