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≪漣 A 視点≫


唇が触れる寸前


ドンっ____

両手で煉獄さんを突き飛ばした



「す、すみませんっ!
ごめんなさい!!!」


そう叫んで走る


やだっ!

早く!
早く、不死川さんに会いたい!!



どしゃ降りの雨の中、不死川さんの屋敷に向かって走る



「っは、はあ、っきゃ!」



ぬかるみに足がとられ顔から地面にこける



「っ…、痛い」



腕や足からはひりひりと痛み、じわーと血が出てくる
顔も服も泥だらけだが、このどしゃ降りおかげでゆっくりと洗い流される



痛い、寒い



近くにある店の軒先で雨宿りをしよう





「くしゅん」




この雨だからか人通りはなく
自分の息づかいと雨の降る音しか聞こえない



先程吸われた首に手がいく
不死川さんにされたときは嫌じゃなかった




「不死川さん」







私はきっとあなたが好きです





「実弥さん」





「実弥さん」




いつか名前で呼べるかな






「おい、大丈夫か」




目の前に傘を差す不死川さんがいた

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作者名:りん | 作成日時:2019年11月19日 22時

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