大好きすぎて嫌いなんです【月永レオ】

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Aside





『証拠は不要ですね〜』





そう言ってあんずちゃんの隣を通り抜け、レオの近くで立ち止まる






『ほれほれレオさん、君が信じて待ってたAちゃんはここにいるぞ〜』





彼の顔の前でひらひらと手を振りながら表情を見る






「A､､､良かった」





猫のようなツン、とした目を細め、安心したような顔をするレオ



何が良かったのかは分からないけどまあいいや




いつも冷たい彼がこんな顔をするのは珍しい





『それでだ、』




くるりと振り返って、彼女の方に目を向ける



『あんずちゃん？』






バツが悪そうな顔をしていることは無視して、言いたいことを並べる









『なんか勘違いされてるっぽいから言っておくね』


『私は人を騙してまで好きな人を手に入れようとするその手口が大嫌いなの』


『そんなことされてまで笑顔で終わらせてあげるほど先輩は優しくないです！』


「､､､､､､何が言いたいんですか？」


崩れかけていた表情を立て直し、笑みを作る彼女





レオがいる手前、下手に動けないことは知ってる





『あんずちゃん、よく聞いてね』




耳元まで行き、彼女にしか聞こえない声で一言




『あんずちゃんの好きな人はレオでも、レオの好きな人はあんずちゃんじゃないから』





彼女の体がピクリと動いたことが分かった

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