大好きすぎて嫌いなんです【月永レオ】

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月永side



「Aが？見たのか？」



「はい！しかも、他の学科の男子生徒さんと帰ってましたよ〜」


何が面白いのか、不自然なほどに陽気な声




「だから、先輩は此処にいませんっ！」




嘘だ



コイツは嘘をついている




分かってる、分かってるんだ




なのに





ドクドクと徐々に早くなる鼓動




動揺を悟られないように、目の前の女子を睨みつける








「先輩､､､私は悲しいんです」



「､､､､､､は？」




「先輩が、私のことをどうでもいいだなんて嘘をついて」




目に涙を浮かべながら自分に酔った話し方で喋り始める





「別に嘘じゃない」




「フフっ、A先輩よりも、私の方がずっとずっと優しくて面白いですよ」


「先輩がそう言ったんです」と付け足される






そうか









俺は






自分からAに嫌われる道を進んでいたのかもしれない



「､､､､､､､､､､､､転校生」




〖前言撤回〗


そう言いたいのに、声が出ない








俺は知らない間に、コイツの罠にハメられていた

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