あげない48 ページ4
さあもう後は大騒ぎ。
語弊が生じて大惨事。
なんかもう人1で決定みたいな雰囲気で騒がれてる。
おそらく、監督はこれを狙っていたのだと思う。
ここまで来れば、私も社長も引けないだろうことを予想したに違いない。
溜息を飲み込んで、口を開いた。
「本当にすみません、明後日までにははっきりさせるので。もう少しだけ待ってもらえないでしょうか?」
これ以上引きずるわけにも社長を待たせるわけにも行かない。
『ああ、わかった。本当にすまなかった』
申し訳なさそうな声を最後に社長は電話を切った。
社長は悪くないのに。
こんなにいい人を謝らせてしまっていることに胸が痛む。
「どうしたらいいんだろ……」
つぶやきと同時にさっき飲み込んだため息が一緒に出てきた。
近くの木にもたれながらそのままずるずるとしゃがみこんで下を向いた。
なんか疲れてきた。
ふとまた涙腺が刺激される。
これは一体何に対する涙なのか、自分でも分からなくなってきちゃった。
少し考え込んでいたら、足音が聞こえた。
遠くからだったそれは少しずつ近づいてきてる気がする。
でも今は授業中のはず。
自分の近くでピタリと音がやんだ。
誰だろうかと顔を上げる前に上から声が降ってきた。
「ねえ、」
声の主に気づいたけど顔をあげられなかった。
なんで、ここにいるの。
今授業中でしょ。
真緒くんに怒られちゃうよ。
そう言えば、君にここで前に歌を歌った気がする。
一回だけのつもりが、もう一回ってせがまれて仕方なく歌ったんだった。
誰かの前で歌うのはあれが久しぶりだったんだ。
それを楽しそうに目を細めながら聞いてくれていたよね。
「どうしたの、凛月君……」
私はいつものように笑って返事をすることができていただろうか。
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ゆうくんのストーカーのストーカー - す、すごいとこで止めるじゃねぇですか...面白いです！更新頑張ってください！無理の無い程度で良いので！ (2018年4月8日 6時) (
レス) id: c392d9b03c (このIDを非表示/違反報告)
凖様大好き - 面白かったです！続き待ってます。 頑張ってください！ (2017年8月4日 14時) (レス) id: 3dc5b5c194 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらうお。 | 作成日時：2017年3月21日 0時
