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志賀、雪也、十七歳 ページ3

爆弾は芥川によって無事に停止したらしい。地下にいる芥川の引き上げ役として呼ばれたAは、あれから少し後に屋上から去っていった。
そうして拘束役としてこの場を離れることができない志賀と雪也が、ふたり残されている。


「心がないなんて、思ったよりいい感じにイカれてるんですね〜。転職します?僕みたいに〜。」

「空気読んでほしいな、志賀君。お断りだよ。」


 Aは殺されそうになるわ、面倒な仕事の原因であるやらで、雪也の身の上話にも全く同情しなかった志賀がデリカシーなく雪也に突っかかった。完全な八つ当たりである。

雪也も、自分の独りよがりの復讐にAたちを巻き込んでしまった自覚はあったので、八つ当たりに怒ることはしなかった。

ちらりと、なんとなしに志賀は雪也を一瞥した。まるで憑き物が落ちたように晴れやかな顔だ。


「自分のこと、狂ってるって言ってましたけど、……僕だってそんなもんでしたよ〜。」


Aに会うまでは。そのセリフは自分の中でとどめておいた。


「まあ、会ってすぐのAを妹に似てるってだけで復讐計画台無しにしちゃうなら、……ちゃんと情はあったんじゃないですか?」


 このままいけば雪也は拷問で金の出どころを吐かされ、そうして殺されるんだろう。そう思うと志賀も言いたいことは今のうちに言ってしまおうと、無愛想に話しかけた。
 屋上にふきぬける乾いた風が、志賀と雪也の髪を揺らす。ふふ、と力ない雪也の笑い声。



「志賀君さあ……絶対ツンデレでしょ。」

「テキトーなこと言うのやめてくれます〜?」

「ていうか気になってたんだけどなんで急に敬語なん?タメでしょ俺ら。」

「仕事ですから〜。」

「仕事ぉ?つまんない男だな、そんなんじゃAちゃんは振り向かないよ〜。」

「ぶん殴るぞ。」

「あはは。やっぱり変更、俺、『君たち』ってことにする。」

「は?……いや、何の話?」

「こっちの話。あれ、敬語は?」

「……タメなんだろ。」

「あっは、やっぱツンデレ〜。」


──今、このときだけは、齢17歳の二人の男子高校生。

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黒灰白有無%(プロフ) - 創作伽羅が出て来るのは余り読まなかったのですが此の創作伽羅達2人と夢主は超好きです,物語も本当に好みのモノで大好きな作品です!!原作沿いの続きも楽しみにしてます!!気が向いたらで構いませんので更新仕手下さると嬉しいです!!是からもずっと応援しております (9月28日 4時) (レス) @page16 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして。凄く面白くて好きです!続き待ってます!!! (9月25日 4時) (レス) @page16 id: 872e19f483 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 一気に読んでしまいました!とても面白く、太宰さんが冷酷という設定は珍しくオリキャラも非常に好きです!先の展開が待ち遠しいです。これからも頑張ってください。勝手ながら応援してます! (9月10日 2時) (レス) @page16 id: 4386aff6fa (このIDを非表示/違反報告)
朱雨 - 大好きです。僕の文スト夢傑作集に新しく入るほどまっっじでおもろいです。どうやったらこの好きさを伝えられるか……更新待ってます! (7月14日 13時) (レス) id: c4ce57e384 (このIDを非表示/違反報告)
アオリンゴアメ - めっちゃ好きです!これからどんな展開になっていくのか楽しみで仕方がない…太宰さんがどう変わっていくのか気になりすぎてうずうずしてます笑更新待ってます!! (7月9日 11時) (レス) @page16 id: 276a6da939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メガネ第2号 | 作成日時:2022年8月28日 5時

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