死後、第２ステージは横浜で。

死後のレポート２６ ページ26

くるりと太宰さんに背を向け、皆が向かう
うずまきの方へすたすたと歩く
内心冷や汗だらっだらだけど






「……」




そんな私の後ろ姿を太宰さんは目を細めて見ていた







───

──────




AnotherTime in社長室

そこには太宰と福沢がいた
入社試験について話しているようだ


「…だから私は彼を推すんです」



笑みを浮かべていた太宰が、すっとその笑みを消して再び喋る

「…彼女、松本Aですが、素性をこちらで調べたところ、戸籍無く学校に通っていました」

硬い声だ
その言葉を聞いた福沢は顔を少し顰める


「矢張り────の可能性は高いかと。
様子見で社に入れ監視下に置いた方が良いかと思います」


福沢は暫し目を閉じ黙考する
目を開ける

「…────。良いな、太宰」
「分かりました」



そこの空気は張り詰めていた



───────

────








inうずまき


もう3話か。




「す、す、すんませんでしたぁ！！試験とはいえ随分失礼な事を…」



目の前のタレ目の少年─谷崎潤一郎─は私と敦君に向かって頭を下げ謝罪をしてきた



あーそうそう、このシーン…だぁいすき…マジ谷崎君天使、天使多いわァ…



さっさと返事しろ、という叱り声がどこかから聞こえたので焦って敦君の後に返事をする


「私も全然大丈夫です」



安心顔の谷崎さんが顔を上げ自己紹介をする




「僕の名前は谷崎潤一郎、探偵社で助手のような仕事をやっています…で、こっちが」


と、隣に座る女性の紹介をしようとした時、その女性が谷崎さんに飛びかかる

「妹のナオミですわ」



あまりにくっついているため、少し顔を逸らしそうになる、つか逸らした


ナオミちゃん肌しっろ…！！西洋人みたいな顔つきだな綺麗、綺麗ですよ。結婚しましょう大丈夫ですお兄さんとの浮気は許しますよ








なんて文ストの世界に浸りすぎて少し意識が飛んでいると、




「兄様、素敵ですわっ！！」
「なお、ナオミ…ちょ、やめ…！」



もういくとこまでいってた。
アニメでは補正されていたが目の前でやられると…うん、ちょっと…やべぇよ肌、肌が見えてる！！はだけちゃだめだよせくしぃだよ！！




少し、いやかなりいたたまれなくなっていると



「社の看板を汚すような真似はしないように！！！」



国木田さんが怒鳴った。
お疲れ様デェス


話を逸らそうと、敦君がふと気になったことを口にする





「お2人は、探偵社に入る前は何をしていたんですか？」

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