検索窓
今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:9,581 hit

ページ9

光った蛇の目。 それと同時に、ずぶりとボルグに矛が侵入し始めたのだ。

それはまるで蛇によって魔力が吸い取られているようだった。

 なんとか状況を打開しようと魔力を込める。

しかし


「っ……あ……!」

 右の下腹部に鋭い痛み。 今までボルグのおかげで大きな痛みを経験したことはなく、痛みに対しての対処法が分からない。

ただ分かることは浮遊魔法を保つことができなくなったという事だけ。

 

 ぐらりと傾いた体は下へ下へと落ちていく。 これも初めての経験だ。


「ソロモン!!」

 ウーゴや団員の声が遠くなっていく。 目の前に白いもやがかかったようになっていて、前がよく見えない。 見えたとしても、無抵抗な自分の足と深く刺さった矛だけだ。

忘れていた。
西にはヤツらの操る異種族たちの溜まり場があることを。


あぁそうだ。 矛を抜かなければならないなぁ。


 力が入らない手でなんとか矛を抜き捨てる。 手にべっとりと付いた赤い自分の血。

 血に恐怖を覚えたことなどなかったというのに、この時は違った。 これから死ぬという状況に、どうしようもなく恐ろしくなった。


 だれか、助けてくれ。


初めての言葉を口に出す前に、俺の意識は消えた。

*約束→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アリサ(プロフ) - 彩星さん» で、できるかぎり更新していきます! (2014年10月29日 19時) (レス) id: 956d2a8dca (このIDを非表示/違反報告)
彩星 - だって面白い作品だからつい興奮してしまって、頑張ってください!毎日確認します! (2014年10月24日 23時) (レス) id: 0e7062ca6e (このIDを非表示/違反報告)
アリサ(プロフ) - 彩星さん» そ、そう言っていただけると、とても励みになります! (2014年10月21日 19時) (レス) id: 956d2a8dca (このIDを非表示/違反報告)
彩星 - やべー、続き気になります! (2014年10月16日 0時) (レス) id: 0e7062ca6e (このIDを非表示/違反報告)
アリサ(プロフ) - 憐(紅の瞳)さん» 頑張りたいと思います……! (2014年10月5日 10時) (レス) id: 956d2a8dca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アリサ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年7月25日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。