第282話 ページ3
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ヤム「ぁ……あぁもう!!」
スパ「!?(ビクッ」
ヤム「…言うべきよね…Aちゃんがあんなに魔力を持ってるわけ」
スパ「ま、まだ何か視たものが…」
ヤム「それにあの魔法のセンスも、さっき話したラサードの国の市場にいた果物売りも…
クレアリアさんに繋がってるって…」
────記憶って、なんて苦しい──
過去が全部良いものじゃない事は、万人が知ってることだ。でも、私は人よりそれを分かったつもりでいた。確かに辛かった過去があったから。
でも、こんなにも苦しい。Aちゃんが、・・・Aちゃんが、苦しい。
俯き唸る私を、スパルトスは厳かかつ柔らかく慰めた
スパ「…また言えばいい。
Aにとって恩人の繋がりは一番の自慢話。あの人のことであれば怒るどころか喜ぶ」
ヤム「そうかしら…本当にそうかしら…」
─────喩えAちゃんが知らないことでも。
やはり今言うべきだったのではと悔いていると、
突然、扉が開いた。
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エギーユside
シン「…守るために手放した,か
不明な点も多いがスラが彼女に執着していることは確かだ。一刻も早く探し出そう」
ジャ「えぇ…ですが一度王宮に戻って全員の動きを把握しては?」
シャルルカン様の話の直後、僕の父役:ルムークさんの捜索は休止となった。夕飯も食べなくてはということだった。
シャル「Aも心配ですしね…
あ、そうだピスティにも声をかけ……?」
と言い終わらないままシャルルカン様は近づいた窓際で眉を曇らせた。
エギ「どうしましたか」
シャル「…ピスティがいなくなってた
収拾ついたら飲みに行くつもりだったのに、先帰っちまったか」
ジャ「またそんな………
……シン!」
シン「気づかなかった…!」
マスルール様と顔を見合わせてから皆が覗いているその窓に駆け寄ると
エギ(いつの間に!?)
ピスティ様と並んでいたはずの兵士が倒れ、目立たぬようにスラの店の中に押し込まれている。
マス「音もなく……」
シン「早急に戻るぞ!!
ジャーファル市井に兵を増やせ。ヒナホホとドラコーンも同行させてくれ」
言い終わらないうちに全員が駆け出す。
戸締まりはした。
状況が、わからなかった。
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カルティ(プロフ) - 凛さん» 長らくお待たせしてます。凛さんのコメントに、本当に救われます…!凛さんに宛てる心づもりで書いていきたいです。どうぞ、今後もよろしくお願いします!! (2020年5月2日 18時) (レス) id: 8b553715eb (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 更新ありがとうございます。このお話が大好きで、ずっと楽しみにしていたので、とても嬉しいです!続き楽しみに待っています。 (2020年4月26日 0時) (レス) id: 119aca1ca3 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - 幽さん» 幽さん、コメントありがとうございます。温かい言葉に支えていただき、今日更新に至りました。これからもお待ちいただけたら嬉しいです!これからもどうぞよしなに。 (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - 夏澄さん» 夏澄さん、ありがとうございます!更新しました!!読みやすいと言っていただけて口が緩むのが抑えられません…!読みにくさを気にしてるので本当にうれしいです。今後もどうぞよしなに〜。 (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - Msさん» Msさん、ありがとうございます!落ちは最後まで明かしませんので、どうぞこれからもよしなに。マスルールとももだもだできるといいなと思ってます(笑) (2019年11月30日 18時) (レス) id: c008cc11a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カルティ | 作成日時:2015年7月30日 19時