【マギ】 シンドリアの市場の少女は魔導士でした6

第272話 ページ40

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人影はルムークさんでもクトゥーさんでもなかった。

…クトゥーさんの母『役』の方だ。おおらかで、はきはきした話し方が好きだ。…好きだった。
目当ての人はいなかったものの,反応からして事の次第は伝わっているらしい。



A「クトゥーさんはいらっしゃいますか?」

母役「いいや、出てったまんまだよ。店番を頼みたいってのに戻ってきやしないんだ…」


いつもの愚痴。
でも台本みたいな滑らかさ。



A「そうですか、お話しがあったんですが…」



行動の出方を私だけで判断してはならないだろう。

では,と,回れ右しようとして、



母役「伝言しようか?」



若干引いた足を引き留められてしまった。



…どうすべきでしょうか。マスルールさんに視線を送ると、彼は横に頭を振った。

少々不自然な間を作ってしまったが返答するほかない彼女に向き直って、

A「いえ、やっぱり出なお」

その瞬間だった。


マス「っ…!」








爆発音








耳を塞がずにはいられない。




土煙の中に見たのは,クトゥー・スラの母役の顔。


…冷たいも温かいもない、

何年か前には鏡で眺めたことがあった、顔つき。


A「ぅ…あ……!?」



爆風で吹き飛ばされた重く固い物体がいくつも私を打つ。

柊ぎのために縮こまりながら、現況を整理して、はっとする。



マスルールさんは…っ?



A「…ッボルグ!!」


身体の中心から外側に解放する感じの、いつも魔法を使うときと同じ力のいれ方をしながら、特大の防御壁を張る。
先程の位置にマスルールさんが居たら、ちゃんと守れる大きさだ。






きつく目を閉じて、時が経つのを待った。









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テストより帰還しました！！･･･お知らせもせずごめんなさい。

明日も更新予定ですが、最近パソコン調子悪いです・・・。7・5


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