第259話 ページ27
──しかし、次の音を紡ぐことはできなかった。
背後に二つの人影を感じる。
?1「そ、そんなに嫌なところあった…?」
A「───っ」
クトゥーさんの声。
口は災いの元、それを痛感した。
・
エギ「クトゥー、Aさんは直してほしいとこを言ってたんであって、貶してる訳じゃな…っ」
有り難いことに、エギーユさんは私を弁護しようとしてくださった。
──が、不自然に口を閉じた。
スラ「エギーユには、話してない。」
冷たい、声。
その声に恐る恐る振り返ると、
───?!
クトゥーさんは、エギーユさんに、‘何もしていなかった’。
言葉の通り何もしていないのだ。
ただ、向き合いもせず、ただ、私の背に当てて跳ね返させるようにして、エギーユさんに言葉を返しただけだった。
私と合った目は、すぐさま冷たいものから温かいものに変化した。
スラ「Aちゃんの嫌いなところは全部治すよ。 そうしたら…隣にいてくれる？」
……この目を、私は知ってる。
笑顔を添えて私へと伸びてきた手。
咄嗟に振り払おうと右手を上げた。
だが、そのどちらの手も、どちらにも届くことはなかった。
クトゥーさんの上体ががくんと傾く。
スラ「……エギーユ、邪魔だよ」
エギ「早く!…ぐっ」
目の前で クトゥーさんの服を引っ張ったエギーユさんが殴り飛ばされた。
エギ「っ‘スラ様’,あんたなんかには負けません」
立ち上がり再度クトゥーさんの手を制する。
スラ「……エギーユ,邪魔。(睨」
───────。
選択肢なんて。
一択。
抑えられたクトゥーさんの脇を抜け瞬時に店を飛び出す.
最後に見たエギーユさんの父親は、戸惑い焦っていた。
私は、走る。
王宮、は
つけられたらだめだ。人が多い。
家しかない。
町の人間だから知っているような細い道を抜ける。抜ける。
果樹園に走り込み樹に登る。
A「っは…はっ………はぁっ」
安定感のない枝の分かれ目に両足で自分を固定し,
ようやく後方確認。
…皆さんに教わったこと、なってないじゃん。
そう頭の隅に書き込みながら、大きく息を吐く。
いない。
大きな枝に背を預け,ずりずりずりっと幹に座り込む。
A「……は…ぁ…」
…おばあちゃんに切ってもらったあの鎖は私の足元でとぐろを巻いたままだったんだ。
…あの枷の口径は,私の足の自由を奪うことはもう確実に出来ないのに。
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魂魄 - 更新がんばってください、楽しみにしています！！ (2015年7月30日 13時) (
レス) id: 069bd89ccf (このIDを非表示/違反報告)
けーじろー(プロフ) - 夢主ちゃんはこれからどうなるんですか？それに、夢主ちゃんの過去も凄く気になります！これからも頑張って下さい♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: eb19431c53 (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - ルキアさん» →結構ヤバいです。 市場の辺りで騒ぎになりました。 実は、次の更新で規模はあまり大きくなかったことを追記する予定だったので,「る…ルキアさん,とっても鋭い…!」って画面の前ですごい顔してました(裏話)(笑) これからもコメントをいただけると嬉しいです! (2015年7月15日 19時) (レス) id: 837c998b3e (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - ルキアさん» ルキアさん、もったいないくらいの褒め言葉ありがとうございます!! かなり嬉しいです! ルキアさんの書いてくださった、マスルールの場面、私も結構気に入って更新したので、細かく見ていただけて幸せ者です、私。 ちょっと文字数が足りないので次へ→ (2015年7月15日 19時) (レス) id: 837c998b3e (このIDを非表示/違反報告)
カルティ(プロフ) - 雪野サヤカさん» 雪野サヤカさん、返事が遅れてすみません、コメントありがとうございます! 面白かですか!?何て可愛い表現ですか! エネルギーになります! 頑張ります! (2015年7月15日 19時) (レス) id: 837c998b3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カルティ | 作成日時：2014年10月31日 22時
