【マギ】 シンドリアの市場の少女は魔導士でした6

第257話 ページ25

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森の外れ

Aside


A「…マスルールさん,逃げた方角わかりますか?」

マス「…いえ。気配が消えてます」


嘘………。

マスルールさんと長らく追走して、もう背中を捉えて、目的等々聞き出せると確信した矢先だった。



消えた。


文字通り、消えた。


マスルールさんが足の早さで負けるなどあり得ない。少し乱れた息を整え、王宮に体の向きを換えた。

マス「すんません、国務に付き合わせて」

A「い、いえ、私が気になってしまったものですから」

マス「…王宮に着いたら俺は報告に行くんで,Aさんは,」
A「私も同行して良いですかっ?」

彼は多分夕飯の時間を気にしていてくださったのだが、先刻の逃走者に報告しておきたい少し不可解なことがあるのだ。


マス「…俺だけで事足りますんで」

断られた。

A「そ、そうですよね、すみません」


ま、まぁ当然だ。
国は警備に関する行動をあまり知られたくないだろうから。時に私は移民だし。


マス「伝言があれば聞きますけど」

A「大丈夫です。思い違いの…はずなので」

マス「…?」

A「…では!お先に頂いてますね」

そして、王宮に着くなり急ぎ足で食堂へ向かった。



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──否,食堂へ向かうふりをした。


マスルールさんに年頃の女にしては食欲旺盛過ぎだと呆れられたかもしれない(そうでないことを願う)が、一刻を争う。

報告ならジャーファルさんか国王様のだろうと推測し,マスルールさんが通らなさそうな,その上,人気も少ない廊下を選んで市街地へ飛び出す。


門を通過する際は速度を落とし、門番に自然な挨拶もした。




A(あの背丈,髪,走り方,衣服…

……あの人が何のために偵察に来て,何故逃げたんでしょうか)



私は店のお客さんの外見は勿論,仕草や趣味なども覚えるようにしている。
記憶の中で該当する人がいる。

その人の家が,見えてきた。




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男「おぉ!こんにちはAちゃん」

A「ルムークさんこんにちは.

息子さんは…,


…エギーユさんは,いらっしゃいますか？」




見合いの際にクトゥーさんが連れてきた青年の父親を目の前にして、極普通に尋ねた。




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本当に更新遅くてすみません…

コメントくださった方、ありがとうございます！
人間関係で色々とあったんですが、頑張る気が出てきました♪

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