記憶の蓋 ページ10
感情が抑え込めない。
ボロボロと勝手に涙が溢れてくる。
こんな情けない姿、誰にも見られたくなかった。
全てあのソロモンという青年のせいだ。
今すぐこの場から消えてしまいたい。
そう願うのに、膝が震えて言うことを聞いてくれない。
今ならだれも私を捕まえていないのに、ここから逃げられる筈なのに動けない。
「ご、ごめん………」
後ろからウーゴさんの申し訳なさそうな言葉が聞こえてくる。
それに続いて、独特な話し方のファーランさんの言葉が耳に入った。
「どいつもこいつも、デリカシーのかけらもない男アル。そんなのだからウーゴはいつまでたっても女ができないアルよ」
「いや、それは今は関係ないんじゃ…？」
そんな2人の言い合いを他所に、スタスタとこちらに向かってくる足音。
誰にも今のこの顔を見られてたくなくて、私は床にペタンと座り込んで両手で顔を覆った。
そうして、私のすぐ後ろまでやって来た人物が話し始める。
「君の過去に何があったのか、何を怖がって、恐れているのかは知らない。でも、君はもう1人じゃない」
アルバさんだった。
それ以上近づくわけでもなく、しゃがみこんで私の顔を覗き込むわけでもなく、ただただ私に話しかけてきた。
言葉の最後に「僕らが仲間だ」と付け加えられる。
仲間か…
どうしてここの人たちは私を仲間にしたがるの？
どうして？
「意味分かんない…」
分からない。
でも、ひとつ確かなことは私が“一人でいること”を望んでいるということだ。
「………これ以上、私の心に踏み込んで来ないでよ」
ポツリ、ポツリと次々に溢れ落ちてくる涙を手の甲で拭う。
誰もが言葉を発するタイミングを失って黙り込んでいたその一角に、事情を知らない人物がやって来た。
「兄さん食事が出来たよ。…って、随分と静かじゃないか」
まだ涙で赤い目をちらっと向ければ、褐色の肌に紫色の髪をした男性が両手いっぱいに大皿を乗せてやって来ている。
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ミヅキ(プロフ) - アリスさん» お返事遅くなってしまい、すみません！！（；＞＜）ありがとうございます。頑張ります！！ (2015年7月13日 23時) (
レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 頑張って更新してください！楽しみにしてます (2015年6月15日 23時) (レス) id: 263fd153e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 彩星さん» 久しぶりー(≧∇≦) このところリアで色々ありすぎて、なかなか占ツク来れない(･_･、) (2015年4月3日 21時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - ムックさん» コメ返遅くなってごめんなさい(>_<) 本当ですか！？そう言って頂けて嬉しいです(*^^*) (2015年4月3日 21時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
彩星 - 久しぶり〜！ (2015年3月28日 12時) (レス) id: 0e7062ca6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヅキ | 作成日時：2014年8月1日 20時
