戦闘要員の魔道士 ページ39
あのままでいれば危なかった。
ゴクッとつばを飲み込んだ私は、攻撃を仕掛けてきた上空の魔道士を見上げた。
彼はまだ若い。
私より少しだけ年上に見える彼がヒューゥっと口笛を鳴らした。
「今のは見事だ。大概の奴はさぁ、塔で神杖を使うんだけど、俺はこれでも戦闘に優れてるからって戦いばっかり。でも全然強い奴がいないから正直退屈だったんだよね」
「だからなんだって言うの?」
キッと睨みつければ、彼が口角を上げた。
「残念だよ。君とは………そうだな、あと5年後ぐらい経った頃に会いたかった。そうしたら、もっと楽しい戦いになっただろうけれど、もう終わりにしようか…」
そう呟いた彼が、隣にいる父によく似た人に合図した。
途端、彼の持っている神杖が私に向けれられる。
「お父さんっ!!ねぇ、お父さんなんでしょ?!!」
たまらずに叫ぶ。
私だよ?
Aだよ?
ねぇ、わからないの?
お願い、気づいて!!
「お父さん!!」
「…
低く、冷たい声だった。
杖の先から放たれる強力な冷気が私めがけて放たれたのがわかった。
以前、セッタと魔法の修行で手合わせしたときとは違い、本気で私を仕留めるための魔法だ。
どうして…?
私はお父さんの娘なのに…
どうして平気でそんなことができるの?
ショックだった私は、足が動かない。
目の前に迫るソレを身動きできずに待つことしかできないでいた。
すると、カクンッと急に体が持ち上がった。
「
ギリギリのところで危機が回避出来た私はハッとして、身動きが取れるようになった頃、自分の意思で呪文をかけた彼の元へ浮遊魔法を駆使して向かう。
「ソロモン!」
彼の姿を捉えると、ソロモンとアルバが私の変わりに先程まで対峙していた2人と向き合っているところだった。
私の呼ぶ声に彼がチラッとこちらを向く。
「ワヒード!セッタ!右翼に増援!!」
「「了解!」」
「ファーラン!!ワヒードたちに続きそのまま中央門を突破しろ!!」
そうやって皆に指示を飛ばしたあと、その場をアルバに任せて私に近づいてくる。
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ミヅキ(プロフ) - アリスさん» お返事遅くなってしまい、すみません!!(;><)ありがとうございます。頑張ります!! (2015年7月13日 23時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 頑張って更新してください!楽しみにしてます (2015年6月15日 23時) (レス) id: 263fd153e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 彩星さん» 久しぶりー(≧∇≦) このところリアで色々ありすぎて、なかなか占ツク来れない(・_・、) (2015年4月3日 21時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - ムックさん» コメ返遅くなってごめんなさい(>_<) 本当ですか!?そう言って頂けて嬉しいです(*^^*) (2015年4月3日 21時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
彩星 - 久しぶり〜! (2015年3月28日 12時) (レス) id: 0e7062ca6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミヅキ | 作成日時:2014年8月1日 20時