第7夜*紅玉との再会 ページ13
ロアsideー
結果、夏黄文が犯人とわかり
第4皇子 練白龍が膝を折る事でその場は収まった。
……まぁ夏黄文はシンドリアの政務官に唾を吐かれていたがな。
またそれを見てノアは爆笑していたのだが、ほっといた
私は猫の姿のまま未だ夏黄文に泣き付かれている紅玉の元へ向かった
シンドバッドsideー
紅玉姫を襲ったという在らぬ疑いも晴れ、一先ず彼らを王宮へと迎え入れようとしている
色んな意味で寿命が縮んだ様な錯覚に陥って、ふぅと息を吐くと紅玉姫らの傍にすとっと一匹の銀色の猫が近寄った
玉「あら…ロアちゃんじゃないのぉ!」
先程までの暗い表情から一変、ぱぁっと花が咲いたかのように笑顔を銀色の猫に向け抱き上げた。
………何故だ?あの猫からただならぬ気配を感じる。
だが敵対心はなく、普通の猫には思えない程真っ直ぐとした目をしている
玉「ロアちゃんがいるってことはノアちゃんもいるのかしらぁ?」
『にゃー、みゃう』
ロアと呼ばれた猫はするりと紅玉姫の腕から降り立つと
スタスタと我々とは逆方向に向かい、くるっと顔だけこちらに向けてこっちに来いと言わんばかりに鳴き声をあげた
玉「あらあら待って!そっちにいるの?」
『にゃーん』
我々も気になり、ジャーファルと目線を合わせると俺も着いて行った。
少し行ったレームから来た船の影で一人の女性が蹲っていた
その姿を捉えるや否や紅玉姫は満面の笑みで彼女に抱きついていった
玉「ノアちゃん!!」
『わっ…!あら……紅玉?』
玉「そうよ!久しぶりねぇノアちゃん!」
『本当に久しぶり…背も少し伸びたのかしら』
優しげに紅玉姫の髪を撫でる見覚えのない女性…
誰だろうか、しかも彼女の周りは見た事のない金色のルフで囲まれている。
普通ルフは白……、どうなっているんだ?
俺は、彼女に少なくとも不信感を抱いたが
それに劣らない程の興味で溢れかえっていた
あの、銀色の猫の事も
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作者名:榛 冰 | 作成日時:2013年11月25日 3時